モンテッソーリ教師が里親になって気づいた、たった1つの大切なこと ~愛着関係の築き直し~

愛着関係さえしっかり作れていれば、それ以外のことはどうにかなる。モンテッソーリ教師でもある筆者の気づきに至った経緯やそこから派生する学びを綴っていきます。

2016-01-01から1年間の記事一覧

【結果報告】子ども@スーパーでの問題行動【対処法】

以前、こんな記事を書いてみたんですが。montessorilover.hatenadiary.jpその後、この方法を実践して下さった方が その結果を教えて下さいました。 (ありがとうございます!) 2歳児のAちゃんとそのお母さんで いつものスーパーにお買い物へ。あらかじめ買…

多様性を受け入れる土台がよく育つ時期

先日、英語教師で2児のお母さんでもある 高校の先輩と話していた時に 私の書いたもの↓を読んで下さっていたらしく 子どもの吸収する力ってすごいね という話になりました。bambi-no.net 何でも、アメリカから来た知り合いのご家族をお招きしたときに 大人同…

好きなことを拠点に世界を広げる

先日お会いした前職場(あかね)の卒園児さん、現在1年生。 恐竜やサメが大好きで、毎週水族館に通うほど。「好きなことと興味のないことの差が激しすぎて」とお母さまがやや嘆き気味につぶやいていたのが印象的でした。何に興味がないのか、そのひとつが「…

好きなことに没頭できる強み

以前、実習先のモンテッソーリ園で 卒園児さんの話を聞きました。 お友達数人のグループから 「ねぇねぇ、あの子気に入らないから、無視しようよ」 と誘われたAちゃん(仮)。 確か当時小学3~4年生くらいだったと記憶しています。 あぁ、こうやっていじめが…

制限のある自由

個人情報の漏えいやSNSでのトラブル等を防ぐために 園内の撮影が禁じられている今の職場。職員が撮影して園内に張り出したり 各家庭に写真を配ったりするのはOKですが 保護者が撮影することは固く禁じられています。(…まぁここまでは何となくわかる)←心の…

【雑談】やればできる子

今の園の生活の流れはお昼寝→起床、着替え→帰りの支度→おやつとなっています。起床後の行動のスピードに個人差があり 早い子はどうしても遅い子を待つことになるので 帰りの支度が終わったら、絵本を読んで待っていていいことにしてます。先日、Cちゃん(年…

モンテッソーリは子どもに仕事を「させる」という誤解

「モンテッソーリって、子どもにお仕事させるんでしょ?」と直接言われたり、 ネットでの書きこみを見たりするたびに あぁまた誤解されてる… ともどかしい気持ちになります。 おそらく、このセリフには仕事=やりたくなくてもやらなきゃいけないノルマという…

子どもと対立したら、信頼関係ができているかどうかをまず確認したい

ということを、あかね時代の自分に伝えたい。 (タイトル変更しました)この時期の子どもはこうである という理論や理想を振りかざしたり 子どもにこうしてほしい、これはやめてほしい といった大人の要求が先に立つと、 子どもの今の姿が見えにくくなって …

理論と実践がつながる面白さ

が、私にとってのモンテッソーリの魅力のひとつです。子どもをよく見ることから生まれる 「机上の空論」ではない 実生活に即した身のある理論。でもその理論が抜けると、 「モンテッソーリって、大きな声出しちゃいけないんでしょ?」 「ほめちゃいけないの…

子どもから大人まで共通の性質

夫がバイクで事故りました。キャーーー とは言っても、相手のある事故ではなく 低速で、一人でこけて 自分で救急車呼んだ程度のものなので 命があって、誰も傷つけなかったことは ほんとによかったです。それでも鎖骨がパキっと折れたので手術は免れず 肋骨も2本…

モンテッソーリde子どもを管理 という矛盾

が、今の園で生じてしまうのは、何故か。荒ぶる気持ちはひとまずおいといて 冷静になってその原因を考えたところ、 おそらくこれかな、というのが見えてきました。 1.モンテッソーリのいいところどりで済ませる モンテッソーリを知るうえで欠かせない要素…

モンテッソーリの理論で子どもを管理???

それはもはやモンテッソーリではない。 真逆やそれ。対極。 そんなつもりならモンテッソーリ取り入れるとかやめてもう orz という矛盾にモヤモヤ感あふれる毎日なんですが個人的に無力感が最もほとばしったのは 「1歳児はおむつが取れないと2歳児クラスに進…

トイレのこと 排泄の自立と生活のかかわり

もうすぐ3歳のHくん。 1か月ほど前からおむつをやめて、トイレの練習中です。最初は喜んでトイレに行っていたのですが このところ、トイレに誘うといやがるように。 結果おもらしが増えています。 それと同時に、問題行動が増えてきました。 おもちゃを投げ…

子どもから教えられた自分の間違い

先日、おやつの時間に ふざけてフォークで友達の目をつつこうとした子を 強く叱っていたところ それを見ていた別の子どもが 「…先生、もう少し、優しく叱って?」 ……いやー、ごめんなさい、ほんとに。この一言で一気に反省モード。 いや、フォークで目をつつ…

活動の環境を用意する時期

は、子どもの発達段階や、これまでの環境・体験を基に判断する ということはとても大事です。何を唐突に当たり前のことを、という感じですが 例えば、今1歳6か月のお子さんがハマって繰り返している活動の一つに 「つまむ」 があります。トレーの上に、大き…

食わず嫌いへの対処

前回の記事から突然思い出したのですが 私は小さいころ、なかなかの食わず嫌いでした。とにかく初めて見るお料理や食材には まったく手をつけようとせず 周りの大人にも「食べたことないんでしょ? 一口食べてみて、イヤだったら食べなくていいよ」とさんざ…

子どものごはん に関わる大人

私がモンテッソーリにハマった理由のひとつは 今まで自分が受けてきた教育が 基本的に「減点法」で、 そこに違和感をずっと感じていたから。何をするにも この年齢ならこれだけのことができるだろう という、大人が勝手に決めた枠がまずあって それができな…

今日の嬉しいこと

自分がイヤなことをされたり思い通りにならないとわーーーーーーーーーーーーーとパニック号泣状態になる年少さん (しかも早生まれ)のNちゃん。 今日もそのパニック号泣を起こしてたのですが ひと泣きして落ち着いたあと、「Nちゃんね、AちゃんとBちゃんが…

「何もしてないのに!」の罠

子どもどうしがトラブルになって その状況を大人に説明するときに よく出てくるのが「何もしてないのに」というセリフ。「何もしてないのにAくんがぶった!」 「何もしてないのにBちゃんが泣いた」 これ、かなりの割合で本当に「何もしていない」ことはあり…

おとなしい子どもへの対応 トラブル編

子どもどうしがトラブルになると 大まかに2つのタイプに分かれます。①もともと持っているパワーが強いタイプ噛む、押す、叩くなど、暴力的な行動に出る、 大声や怖い態度で相手を威圧する 力ずくで相手のものを奪い取る、など ②どちらかというと弱いタイプ手…

自分とは違う存在

あかねの園長先生の名言に「子育ては、自分とは違う存在の人間と 一生をかけて向き合うこと」というものがあります。(一言一句覚えているわけではないのですが ニュアンスとしてはこんな感じでした) 私には子どもがいないのですが 折にふれて、この言葉を…

叩く、押す 1~3歳半頃

子どものトラブルシリーズが続いております。 (そういう時期だということを察していただけると幸いです。ぬはー) 叩く、押すこの子どもの困った行動に対して大人ができることの中で 今まで教わった中でかなり目から鱗だったのは①普段から言葉の発達を促し…

子どもの噛みつき 1~3歳半頃

また空いてしまったorz 前回の記事を書いているときにちょうど、 年少さんの男の子がお友達を噛む事件があったので (今はだいぶおさまっています) 今回は「子どもの噛みつきの背景と対策」について。 まずは背景から。噛みつきが多いのは、1歳過ぎ~3歳半…

3歳以上の子どもどうしのトラブル

前回に続き、子どもどうしのトラブルの話です。 年中さん、または4歳になった頃から 「人の気持ち」にも少しずつ気づき始めて 自分の思いのままに友達のものを奪い取る というのは少なくなりますが、 それでもトラブルになることはよくあります。この時期に…

3歳までは自己中でOK?

5月、連休明け。気持ちのいい季節。 この肌寒さから抜けた直後の、湿気のない、新緑の爽やかな季節が個人的にはいちばん好きです。短いんだけど…だからこそ大切に味わいたい。 子どもたちにとっても、外遊びが気持ちいい時期。そんな気持ちいい陽射しの中、…

3,4,5歳児クラスの身支度

なかなかブログが更新できなくなってきた…すみません。前回の1,2歳児の身支度に続き、3,4,5歳児の身支度の環境をお伝えします。写真があげられないのですが、基本は1,2歳児とほぼ同じです。・コップ袋(の中のコップ、歯ブラシ) ・給食袋 ・タオルを決まっ…

1,2歳児クラスの身支度

4月ももう半ば過ぎ(早!) 新入園児さんたち、親御さんと離れるときに泣きながらも、毎日頑張っていることかと思います。 親御さんも保育者もふん張りどころですね。 お別れが少しスムーズになってきた頃に始まるのが 自分で身支度をすること。歩き始めたら…

モンテッソーリの子ども観

今の職場にいると、「私がモンテッソーリをこよなく愛する理由」が相対的に浮き彫りになってきます。そのひとつが子どもの見方、とらえかた。 深津高子先生(国際モンテッソーリ協会元理事)の講演では、毎回従来の子どもの見方=空っぽのバケツ モンテッソ…

実生活密着型モンテッソーリ

「子どもから学ぶ」という価値観を共有するまでに至らず、なかなかもどかしい、時に爆発(!)しそうな職場ですが、何とかやり過ごしております(この表現が最も適切)。モンテッソーリ教具を使った活動の時間だけがモンテッソーリじゃなくて、 朝や帰りの身…

大切なたからもの

あかねの卒園式で、園長先生が 「先生の先生は子どもです」 と仰ったのを聞いて、最初の保育のお仕事の現場が あかねで本当によかったと、改めて感じました。 先生の先生は、子ども。子どもの姿から、学ぶ。 今、目の前のこの子はどんな個性を持っているのか…