モンテッソーリ教師が里親になって気づいた、たった1つの大切なこと ~愛着関係の築き直し~

愛着関係さえしっかり作れていれば、それ以外のことはどうにかなる。モンテッソーリ教師でもある筆者の気づきに至った経緯やそこから派生する学びを綴っていきます。

子どものレジリエンスを信じるってどういうこと? 「やったらできた!」を育む大人の態度

「子どものレジリエンスを信じる」とは、
子どもが困難や逆境に直面したときに、
それを乗り越える力を持っていると信じる
ということです。

レジリエンス(resilience)は、心理学の用語で「回復力」や「弾力性」を指し、
困難な状況やストレスに対して適応し、立ち直る能力を意味します。

以下に、子どものレジリエンスを信じる具体的な意味とその重要性を説明します。

1. 子どもの力を信頼する

レジリエンスを信じるとは、子どもが自分の力で困難を乗り越える能力を持っていると信頼することです。
これは、子どもが自己効力感(self-efficacy:「やったら、できた!」)を持ち、
自分で問題を解決できると信じる力を育むことにつながります。

2. サポートと見守り

子どもが困難に直面したとき、親や養育者がすぐに介入せず、
必要なサポートを提供しつつも、子ども自身が解決策を見つける機会を与えることです。
これにより、子どもは自己解決能力を高めることができます。

3. 失敗は友達!失敗から学ぶ機会を与える

失敗や困難は成長の一部です。
レジリエンスを信じることは、子どもが失敗を経験し、それから学ぶ機会を持つことを許すことです。
失敗から学ぶことで、子どもは将来的に困難を乗り越えるためのスキルを身につけます。

4. ポジティブな視点を持つ

レジリエンスを信じることは、困難な状況に対してポジティブな視点を持つことでもあります。
親や養育者が困難を成長の機会と捉え、子どもにもその視点を共有することで、
子どもは困難を前向きに捉えることができます。

5. 感情のサポート

子どもが感情的な困難に直面したとき、その感情を受け入れ、共感することも
レジリエンスを信じる一部です。
ネガティブな感情も理解し、受け入れることで、
子どもは自分の感情を健全に処理する方法を学びます。

具体例

例えば、年長の子どもがお友達と仲たがいしてしまったとき
「嫌い」「もう一緒に遊びたくない」など後ろ向きな感情になるのは自然なことです。
親や養育者がその感情を受け入れ、共感しつつ、
「じゃあどうすればいいかな」「次に会ったときには何て言おうか」
などと提案を子どもから引き出すことで
子どもはレジリエンスを養うことができます。

まとめ

「子どものレジリエンスを信じる」とは、
子どもが困難に直面したときに、それを乗り越える力を持っていると信じ、
その力を引き出すために適切なサポートを提供することです。
これにより、子どもは「やったらできた!」という自己効力感を持ち、
将来的により強く、適応力のある大人へと成長することができます。



このレジリエンスがあるからこそ、
社会的養護下の子どもも
そこに携わる大人も「今、ここ」から変わっていける。

これは私にとっては大きな希望でした。
そして今後続く学びの内容が、スッと入ってくるきっかけにもなったのです。