モンテッソーリ教師が里親になって気づいた、たった1つの大切なこと ~愛着関係の築き直し~

愛着関係さえしっかり作れていれば、それ以外のことはどうにかなる。モンテッソーリ教師でもある筆者の気づきに至った経緯やそこから派生する学びを綴っていきます。

里親である私を自己観察する:失われた体験② 乳児期の愛着形成

自己観察のために必要な知識をまとめています。
今回は、乳児期の愛着形成について。


乳児期の愛着形成は、子どもの社会的・感情的な発達において非常に重要な役割を果たします。
この時期に築かれる親子関係や養育者との絆は、後の人間関係や情緒の安定に大きな影響を与えます。
乳児期の愛着形成に関する重要なポイントをいくつか紹介します。

1. 一貫した応答

乳児は自分の欲求や不快感を泣くことで表現します。
これに対して親や養育者が一貫して迅速に応答することで、
乳児は「自分のサインは理解される」「自分は大切にされている」と感じ、信頼関係が築かれます。

2. 物理的な接触

抱っこやスキンシップは乳児にとって非常に重要です。
物理的な接触を通じて、乳児は安心感や安全感を得ます。
また、スキンシップは脳の発達にも寄与します。

3. 視覚的・聴覚的な交流

乳児と目を合わせて話しかけたり、笑顔を見せたりすることは、
愛着形成において非常に効果的です。
大人の表情や声のトーンは、乳児にとって大きな安心感の源となります。

4. 安定した環境

乳児は変化に敏感です。
安定した生活リズムや環境を提供することで、乳児は安心して過ごせます。
これは、予測可能なルーティンを作ることや、静かで安全な環境を提供することを意味します。

5. 遊びと探検

乳児が安全に遊んだり、探索したりすることを支援することも愛着形成には重要です。
大人が近くにいて見守ることで、乳児は自信を持って新しいことに挑戦できるようになります。

6. 感情の理解と共感

乳児が喜んだり、悲しんだり、怖がったりする時に、
その感情を認識し、共感することで、
乳児は自分の感情が理解されていると感じます。
これにより、自己肯定感が育まれます。

7. 親の感情管理

親自身の感情状態も乳児に影響を与えます。
大人がストレスを感じていると、それが乳児にも伝わります。
大人が自分自身の感情を管理し、リラックスしていることが大切です。

これらのポイントを意識して育児を行うことで、乳児期の愛着形成が促進され、子どもの健全な発達をサポートすることができます。


これらの知識を基に私の立場を客観的に観察してみると、
やはりこの時期の愛着形成の相手も、私ではなかったという事実があります。
それは私だけでない、里親全てが抱えている事実でもあります。


次はトドラー期(1~3歳)の愛着形成についてまとめます。
私の場合、ここまでが失われた体験であり、その先は自分の体験になります。