里親活動記録 交流編 愛着関係を築く
里子ちゃんがおうちに来るまでに
乳児院での交流が何度もありました(今も継続中)。
そのときから
「あ~私、モンテッソーリ知っててほんとによかった。
知らなかったら、私の場合はこんなにうまくいかなかっただろうなぁ」
と感じることがたくさんありました。
それをいくつか書き留めておこうと思います。
①愛着関係について
これは実子里子関係なく
全ての子どもは、特定の大人との愛着関係を求めています。
大抵の場合はその特定の大人は「お母さん」になるのですが
もちろんいろんな事情で、お父さんだったり
いつも世話をしてくれる別の大人だったりもします。
その大人との愛着関係をしっかり築けると
「この世界はいいところだなぁ」(世界への基本的信頼感)
「私はこの世界に存在していていいんだなぁ」(自分への基本的信頼感)
が育っていき、
この2つの精神的な脚でもって、今後の人生をしっかりと歩んでいくことができます。
で、例えばうちの里子ちゃんのようなケースでは
愛着関係を築く対象が途中で変わる、ということになります。
私たちと出会う前は、
乳児院の担当職員さんがその対象でした。
(もちろん今もそうだと思います)
その職員さんとの関係がしっかりと結べていると
里親と新しく愛着関係を作っていくときにスムーズなんです、
という話を何度もされました。
でも担当さんとの関係が強いほど
最初は里親に対して強く反発したり、
そっけない態度をとったり
泣いたりという表現になると思います
という話もされました。
で、うちの子も例外なく
最初は私たちに反発する態度を見せてきました。
分かりやすく不機嫌になり、手あたりしだいにおもちゃを投げ
でもそのたびに担当さんが
「あ~○○のこの気持ちを、どうしたらいいんだ~!」
とアテレコしてくれたので、あぁそうなんだなと思うことができました。
私たちのいないところでは
「今日、おとーたん来る」←なぜかお父さんだけw
と嬉しそうに職員さんに話して楽しみにしていたというのですが
いざ私たちが目の前に現れると、どうしていいか分からなかったみたいです。
私はもともと、小さな子どもに勝手にアテレコするのが癖になっていて(職業柄)
里子ちゃんに対しても無意識にそれをやっていました。
「そうだよねぇ、いきなりこんな大きい二人が
『お父さんだよ』『お母さんだよ』ってきても
誰!!! 何!!! って感じだよねぇ」
「私たちだって緊張してるんだから、
○○ちゃんはもっとドキドキするよね~」
などと口に出しながら交流を続けていたら
気づいたら心開いてくれて
最初は手もつないでもらえなかったのが
今は担当さんがいても、こちらが普通に抱っこできるくらいになっていました。
後から
「お母さんが○○ちゃんの気持ちを全部くみ取って
受け止めてくれるから
○○ちゃんも安心できて
だから心を開くのが早かったんだと思います」
と担当さんが言ってくれました。
この
共感→言葉で表現
の流れは
どんな立場の小さな子どもたちにとっても
安心につながるんだな
この安心から
新しい愛着関係が築いて行けるんだな
と再確認した次第です。
これは保育園の子どもたちも一緒で
こちらが子どもにしてほしいことがあるときも
一回子どもの気持ちを受け止めて共感して
言葉にしてあげるだけで
そのあとのこちらの要望の通り方がだいぶ変わるので
今まで関わってきた子どもたちから
こういうことを教えてもらって
身につけさせてもらっていたから
今、里子ちゃんと関係を築くときにも
役立たせてもらえてるんだな
と思いました。
対する夫は、小さな子どもの対応はまだ難しいみたいで
どこでどの程度止めたらいいのか分からず、今はいいなりになっていますw
これも
夫婦で話し合って
ここは止めようねなどと線引きを作っていけたらいいなと思っています。