モンテッソーリ教師が里親になって気づいた、たった1つの大切なこと ~愛着関係の築き直し~

愛着関係さえしっかり作れていれば、それ以外のことはどうにかなる。モンテッソーリ教師でもある筆者の気づきに至った経緯やそこから派生する学びを綴っていきます。

実践課題:子どもの肯定的な行動と問題行動を特定して観察する

子どもの肯定的な行動と問題行動を特定して観察することは、
子どもの発達や行動の背景を理解する上で、非常に有効な方法でした。
具体的に何が分かったか。

まず肯定的行動を「お風呂に入る」
問題行動を「思い通りにならないときに暴力をふるう」
に設定して、1週間観察してみました。

1. 行動のパターンとトリガーの特定

行動を観察することで、子どもがどのような状況で特定の行動を示すかを理解できます。
これにより、行動のパターンやトリガー(引き金となる要因)を特定することができます。

肯定的な行動:
どのような状況や環境で子どもが良い行動を示すのかを把握することができます。
例えば、褒められた時にさらに良い行動をするなど。
問題行動:
どのような状況や環境で子どもが問題行動を示すのかを特定できます。
例えば、ストレスや疲労、不安を感じている時に問題行動が出やすいなど。

⇒「思い通りにならないときに暴力をふるう」のトリガーは、
主に同年代の友達と過ごしているときに、
その友達が自分の思う通りに動いてくれないことでした。
家で、思い通りにならなくて机をけったことも1度ありました。

そしてもともと疲れていたり、イライラした気持ちの時に
問題行動が見られました。
具体的には、夕方の時間に多く見られました。

2. 原因と結果の関係の理解

ABC分析(前兆、行動、結果)を通じて、
子どもの行動がどのような結果をもたらしているかを理解することができます。
これにより、行動の原因と結果の関係を明確にすることができます。

肯定的な行動:
良い行動がどのような結果をもたらすのかを理解し、その結果を強化する方法を見つけることができます。
問題行動:
問題行動がどのような結果をもたらし、
それがどのように強化されているかを特定することができます。
例えば、問題行動が注意を引くために行われている場合、その注意の与え方を見直す必要があります。

⇒問題行動は、友達にではなく私に向けられることが多かったです。
わざわざ私の所へ来て、私をたたこうとしたり蹴ろうとしたりしました。
この時点では、私がサンドバッグになるならいいかと、子どもの行動を受け入れてしまっていました。
(この考え方は今後見直されることになります。)

3. 行動の背後にある感情やニーズの把握

子どもの行動を観察することで、その行動の背後にある感情やニーズを理解することができます。

肯定的な行動:
子どもがどのような状況で安心感や満足感を得ているかを理解し、
その感情やニーズを満たすための環境作りができます。
問題行動:
問題行動がどのような感情やニーズに起因しているのかを特定し、
その感情やニーズに対処する方法を見つけることができます。
例えば、不安を感じている子どもには安心感を提供することが重要です。

⇒「他人を自分の思い通りに動かしたい」
という欲求がイライラや怒りとなって表れることがある、ということは分かりました。
大人の私はそこにまんまとハマっていたということです。
むしろ助長していたと言うべきか。
うすうす感じてはいましたが、客観的に観察することによって改めて気づかされました。
非常に危険な思考を助長しているということに気づかされ、
自分の言動を改めて見直すきっかけとなりました。

4. 適切な介入と支援の計画

行動の観察を通じて得られた情報を基に、適切な介入と支援の計画を立てることができます。

肯定的な行動:
良い行動を強化するための褒め方や報酬の方法を見つけることができます。
問題行動:
問題行動を減らすための具体的な対策を立てることができます。
例えば、問題行動を引き起こす前兆を避けるための環境調整や、代替行動を教えるなどの方法です。

⇒環境調整は、お友達とのかかわりの中なので大人が介入しすぎるのもどうかなと思い、この週は危険のない範囲で見守りました。
代替行動を伝える方法は、今後学ぶことになります。

5. 子どもの発達のモニタリング

行動の観察は、子どもの発達をモニタリングし、成長や変化を追跡するための重要な手段となります。

肯定的な行動:
子どもが新しいスキルを習得し、成長しているかどうかを確認することができます。
問題行動:
問題行動が改善されているか、または新たな問題が発生していないかをモニタリングすることができます。

⇒ここまで問題行動についてのみ振り返ってきましたが、
実は問題行動が観察されたのは1週間のうち3回だけでした。
毎日起こっているわけではなかったのです。
行動の印象が強すぎて、毎日のように感じていましたが…
これは私にとってポジティブな気づきでした。

逆に、肯定的行動だと思っていた「お風呂に入る」も、3回しか観察できませんでした。
つまり1週間に3回しかお風呂に入っていないという事実が浮かび上がってきました。
結果、「毎日お風呂に入らない」という問題行動が1つ増えました。。。汗

と、予想外のこともありましたが、
客観的に子どもを観察して記録する というのは
改めて興味深いことでした。
モンテッソーリ教師として働いていたときは、毎日のように当たり前にしていたことですが…家では意識しないとやらないですね)


この実践課題から気づいたことが、さらに今後の学びに繋がっていきます。