モンテッソーリアン、里親になる。

10年モンテッソーリ教師をやってみて向いてないことが分かった(笑)ポンコツモンテッソーリアンの里親活動奮闘記録。

子どもにとって秩序がどれだけ大切か、という話を里親目線でしてみる。

「秩序」

この若干堅い言葉は
モンテッソーリ教育のキーワードとしてよく上げられる言葉の一つですが
里親里子の関係においても、やはりこれは重要であると言わざるを得ない。

という話をします。

子どもにとっての秩序とは


繰り返しになりますが
子どもにとっての秩序は
魚にとっての水か
家にとっての土台に等しい

モンテッソーリさんは仰っていて

子どもが人格形成していくうえで
鍵になるのが秩序
です。


6歳までの子どもにとって秩序がどれだけ大切か、
2,3歳前後の秩序感の強さは
過去記事でもたびたび触れていますが、


montessorilover.hatenadiary.jp

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ザックリ言うと
秩序の乱れが心の乱れ
に直結するのが秩序の敏感期

安心が保たれなくなって
不安になり、
泣いたり怒ったり、不機嫌になったり
ということになります。


私が今まで触れてきたのは
・一般家庭の
・一般的な保育園・幼稚園に通う
子どもたちの秩序感についてです。


里子ちゃんの秩序感の危機


この度、里子ちゃんと交流を進めていくにあたり
里子ちゃん達ほど、秩序感を乱される環境にある子どもたちも
いないのではないかと感じるようになりました。


だって住む場所メンバーが変わるんですよ。

どれだけ秩序感を乱されるか!!!

そりゃ不安にもなるわ!
ヘンな行動起こしてもしかたないわ!!!


ここが、私たち里親が分かっていると
子どもの、どうしてこういうことするんだろう…
という困る行動を含めての受け入れが
ものすごく楽になるのです。


今現在、うちの里子ちゃんは
まだ様子見w なので
そこまで変な行動はしてません。


お米の入ったペットボトルを全部出して、
えっちらおっちら他の場所に運んだり
冷蔵庫を何度も開けたがったり
引き出しを全部開けたり
掃除機のスイッチのオンオフを繰り返したり
この程度です。

これらの行動は
子どもなりに、家でのルールを確認して
ふるまい方を試行錯誤している状態ともいえます。


何をどこまでやっていいのか
どこまでやると大人に止められるのか
止められなかったらどうなるのか
全部が実験のようなものなのではないかと思っています。


で、まだ様子見なので
そこまでこちらが困ることはされませんし
言葉で「~だからやめてね」と伝えれば
一旦はやめてくれるので
まだそんなに困ってはいません。

(まだ、ということは今後は何をどこまでやるか
 こちらも分からないということ。笑)



今一番気になっているのは
お昼寝明けに、ものすごく不安げな顔をすること。
時には大泣きすることもあります。


こういうときに

「不安だよね、そうだよね
 だって今まで寝てた場所と違うし
 起きたら懐いていた職員さんじゃない人がいるんだもんね
 それはそれは不安で仕方ないよね」

共感できて

「でも大丈夫だよ、
 ここはあなたが安心して過ごせる場所だし
 そういう場所になるように
 私たちが努力していくからね」
「何より私たち大人が
 ○○ちゃんが安心して過ごせる存在になれるよう
 努力していくからね」

前向きな意志を示す
(具体的な言葉でも、ハグなどの態度でも、雰囲気でも)
ことができるのが


モンテッソーリを通して
子どものことを少しでも知らせてもらえてて
よかったなぁと感じる瞬間です。


何で泣くのか
どうしてこういうことをするのか
子どもの行動の原因を探るヒントをたくさんもらえています。


困る行動に対しても、
共感と前向きな提案を示す
(時にはしてほしくないことを理由付きで伝えて止める)
この繰り返しだと思っています。


これを頭で分かっていて形式的に行うのと
困る行動の原因が理解できてから行うのとでは
大人の負担もだいぶ違います。


だからか、今までの交流で
困ったことはほとんどありません。


これから困ることが起きてくるんだろうな
とも感じていますが
そのときもモンテッソーリの子どもの見方が
ヒントをもたらしてくれるんだろうな
という安心感もあります。



今回の「秩序」もそのヒントのひとつ。


他にもたくさんのヒントをもらっているのに
無意識に流しているような気がしている(笑)ので
何か意識できるようなことがあれば
またここでお伝えしたいと思います。