モンテッソーリアン、里親になる。

10年モンテッソーリ教師をやってみて向いてないことが分かった(笑)ポンコツモンテッソーリアンの里親活動奮闘記録。

Q. 子どもがこちらの動き方を見てくれません 0-3歳の場合

<ご質問>
【2歳8か月 女の子 動作の見せ方がうまくいきません】

服を着る際に、ボタン留めを「自分でやる!」と挑戦するのですが
はじめに、私がゆ~っくりお手本を見せても、本人は全く見ていません。

本に載っていた、ボタンをはめるとおにぎりの形になるものを
練習用に作ってみましたが、
それには興味なく、実際の衣服でやりたがります。

服のボタンも大きめですが、なかなかうまくできません。

本では「ゆっくりみせるとじっと見てくれる」とありましたが
うちの子の場合、全く見ないので
他の子はどうなんだろう?
私の見せ方が違うのかな?
と疑問に感じています。

半年程前にハンカチをたたむ時も同様でお手本は見ないで、
自分のやりたいようにぐちゃっとたたんでおわりました。
(今は裏表は逆の時もありますが、前よりは少し上手にたたみます)


*******************************


<お答え>

0-3歳の子どもに動きを見せる際のキーワードは

「一緒に」「コラボレーション」

です。


0-3歳の子どもにとっては、3歳以降の子どものように
「動きをじっと見る」「見て自分の番を待つ」のはむずかしい
というのが、実際の姿です。

もっと具体的に言えば、

見ていられない
待てない
早く自分がやりたい
でもいざやってみるとできない!キー!!!

というのは、0-3歳のお子さんには本当によくあることです。

なので、その点から言いますと、
質問者様のお子さんだけが見ることができないのではなく
ごく自然な、当たり前の姿と言えます。

(多くのモンテッソーリ本に書かれていることは3歳-6歳のお子さんに当てはまることが多く、
もし0-3歳の本で「ゆっくりして見せれば、じっと見る」と書かれているのであれば
とても残念なことですが現場体験不足もしくは机上の空論だと思わざるを得ません)


そして、質問者様のお子さんに関してもう少しつっこんで言えば
このお子さんは
「自分でやりたい」意欲が強く表に出るタイプの子だということが
ご質問の文脈全体から伝わってきます。


ここで、さきほどの
「一緒にやる」「コラボレーション」
というキーワードが活きてきます。


例えばお洋服のボタンの留めはずしがしたいのであれば

まずは子どもにやらせてみる(やりたい子なので)
→大人は子どもが試行錯誤する姿を見守りつつ、どの動作が難しいのかを分析する
→子どもが「できない!」と大人の方を見てきたら
 そこで「手伝っていい?」とたずねるor「『手伝って』って言うんだよ」と伝える
→OKならできない部分をそっと手伝う
(例:ボタンホールにボタンを通すところだけ見せて、半分通ったボタンを引っ張るのは子どもがする)
→NGならまた見守る

という細かい繰り返しを経て、
最終的に「(一緒に)できた!」
となればOKです。

子どもの「自分で!」を見守りつつ
何がどう難しいのかを分析して
どこに手を貸せばできそうかを考えながら手伝う

というのを心がけていると
最初はうまくいかなくても
だんだんコツがつかめるようになってきます。



ハンカチを畳むのとは違い
ボタンの留めはずしは、できたかできてないかが
子どもにもよくわかる作業工程で
「できた!」=小さな成功体験のひとつとなります。



少し話が逸れますが、
どんなに小さな子どもでも
【本物】が好きです。
そして【目的のある活動】が好きです。

ボタン留めに関していえば
ボタンで留めるおもちゃより
(作られたお母さまの愛情と努力には敬意を示します。無駄ではないです絶対に)
【本物】の洋服を選ぶということ、
そしてボタンを留めて、着替えを自分でするという【目的のある活動】。
これもごく、自然な姿です。


質問者様のお子さんは自ら
本物を使った、目的のある活動を
自分で成し遂げる
という自然からの宿題に取り組んでいる真っ最中
です。


より、ボタン留めをしやすくするには
お子さん本人が着ているものよりも
服を平らに置いた状態で
もしくは別の人が着ているものを対面で
練習するといいかもしれません。


作業工程がよりよく見えるので
自分の指の動きと、ボタン、ボタンホールの関係が
よくわかるからです。


例えばお母さんが、大きめのボタンがついた服を着て
それをお子さんに留めてもらう

なんてすると、少しお手伝いの要素も加わり
【自分のしたことが、人のためになった!】
という貢献感も得られる
かもしれません。


長くなりましたが、
今回のご質問に対する一番のキーワードは
【0-3歳の子どもには「して見せる」より「共同作業」を目指す】
です。

また何かありましたら、ご質問ご意見お待ちしております^^

質問募集のコーナー

0-3コースを受けてからというもの、
書きたいことは山のようにあるのに
情報が脳の中で渋滞していて、何からどう書いていいのか
これを書こうと思ったら、その前にこっちを書かなきゃ
あ、でもそれを書くならこっちも
え、でもこっちも大事じゃない?
わーどうしよう何から書こうわーーーーーーーーーーー

と混乱して、結局何も書けない(=更新がない)状態になっております。
それだけ大事なことがてんこもりってことなんですが。。。


なので!
皆様から質問を頂けたら
それにお答えする形で、ブログが書けるんじゃないかと思い
ここで募集させて頂きます。

超・他力本願ですが
何も書かないよりはいいかな~なんて。
何度も言いますが、書くことがないんじゃなくて、
ありすぎて渋滞している状態なので(汗


おかげさまで
今の職場でも、週1の親子モンテッソーリクラスを持たせて頂いており
そこで様々な質問をうけますが

コースで習ったことと
今まで見てきた子どもたちの姿や
目の前にいるお子さんの姿がほぼ一致するので
(それってほんとにすごいことだと思うのです)

様々な質問に対して
質問下さった方が、納得でき、かつ希望が持てるようなお答えができるように
今、少しずつなってきています。
(まだまだ勉強中なのは言うまでもないですが)


質問した方が納得したり、安心したり
「やってみます」と前向きになったりする
その姿を見て

モンテッソーリってやっぱり素敵だな~
すきだな~
と再認識している次第です。


そのような形で
ここでもやっていけたらいいなぁと思っております。


質問を募集するにあたりまして
いくつかお願いがあります。

①質問は、この記事のコメント欄にご記入ください。

コメントは承認制になっておりますので
(私がビビりのため、、、
ですが、今まで嫌なことを書きこまれたことは1回もなく、本当にありがたいです)

基本的に非公開のままで、
質問の内容がわかるように別記事でお答えさせて頂きます。


②質問の中に、【お子様の月齢】を入れて下さい。

あくまでも目安ではありますが、大切な情報です。
今どういう時期なのか
この先どのように発達が進むか、
それに伴ってどのような環境が必要になってくるか
今必要なことは何か、逆に不要なものは何か
など、この月齢の情報があるだけで
多岐にわたってお答えできるようになります。




あとは~・・・なんかあるかな。

ま、とりあえず、お試しでやってみて
全然質問が来なかったり
うまくいかなかったりしたら
また考えるということで!w

ざっくばらんな感じですが、
よろしくお願い致します。

トイレトレーニング その後の経過

え〜と、前回の記事がもうほぼ2ヶ月前、、、


何か時空が歪んでない???



園児たちのトイレトレーニングのその後の様子をお伝えします。


1歳台でパンツにし始めたお子さん
→順調に進んでます。
漏らすことも多々ありますが
「パンツかえる〜♪」と着替えもトイレも楽しそうです。
用がないのに30分おきにトイレに座りに来る子もいます(笑)
でも出なくても、ちゃんと服を脱いでトイレに座り、何かを出そうと力んでます。
とにかく「楽しそう」の一言に尽きます。こちらも楽しいです。


2歳半すぎから始めたお子さん
→難しいです。
まずトイレに行きたがらない。
パンツではなくオムツを選んで履く。(4歳半の子もいます)
そのオムツがどんなにパンパンでも行きたがらない子も、、、

オムツに出なくなってはいる=溜められるようになってはいるので

「よ〜し、トイレまで、飛んでっちゃうぞ〜♪」

と抱っこしてムリヤリ楽しく連れていき、何とか座らせると、そこでじょ〜〜〜〜〜っと出る。

出たら「出たね〜気持ちいいね〜先生も嬉しい
♪」と伝えると、まんざらでもない顔をします。

でも次行くときにはもう
「いやだ、行かない」
「パンツはかない、オムツがいい」
に戻り、、、

正直、このご機嫌取りが、やや疲れます(苦笑)


トイレに行くのが楽しい時期に始めたら、こんなご機嫌取りいらないのにな〜
と感じつつ
まぁしょうがないか!ご家庭の事情もいろいろあるし!
と自分に言い聞かせながらやっています。


あるご家庭では、
トイレに行ったらシール、出たらもう1枚、
という、目に見えるご褒美でトイレトレーニングしているようです。


でも本来、排泄の自立を求めている時期があって
その時期に始めてしまえば、そういう外発的報酬は必要ない。

というのを、30分おきに笑顔でトイレに来る子を見ていると感じてしまいます。



やっぱり、1歳台〜2歳半が旬の時期だな〜


と改めて強く感じています。



だからといって、2歳半過ぎに始めた子やその親御さんに、変なプレッシャーや負担感を感じさせないように、努めて楽しく!というのはすごく意識しています。


いつか、取れるから。

だって人は、どの年齢でも、自立に向かう生き物だから。

その時期を楽しみに、頑張ろう〜♪

0,1,2歳のプレ幼稚園的施設

って需要ないのかなぁ~~~


というのが、最近ぼんやり思うことです。


今の日本のシステムだと

①長時間預かる(しかも落選することもある)保育園
②3歳になるまで家で過ごしてor
教育熱心なおうちはプレ幼児教室的なところに週1から通って
3歳以降、幼稚園に入る

という2択が主なんですけど


その間をとった
0,1,2歳の幼稚園的な施設があったらいいのになぁ
っていうかそういうのやりたいけど、どうやるんだろう

ということを漠然と考えています。


3歳以上は幼稚園にも入れるし、
保育園も0,1,2歳に比べて空きも出てくるけど
一番子育てが大変そう&わけわからなさそうな最初の3年間、
保育園に入れる必要はないご家庭のお子さんも
幼稚園みたいに日中通えるところがあったら
少しの時間でも手が離れて、親御さんの負担も減らせるし
子育て支援モンテッソーリエッセンスも
お子さんの成長に合わせて伝えていけるんじゃないかな~~なんて。

国際モンテッソーリコースでも
0,1,2歳児クラスは、本来は日中の4,5時間預かって活動するのが理想で
長時間預かるのは、大人側のニーズであるというようなことを言っていたので
(だからこそ長時間預かる場合は、保育者が子どもに寄り添うケアが必要とも)


そしてこういう施設にいくらまでなら出したいと思うんだろう…国や自治体の補助金もおりないだろうし経営的にやっていけるのか…いややっていける料金設定をすればいいのか…でもそのモニタリングってどうやって…


みたいな悶々としたものをここに書き出してみましたw


ベビーシッターとか、訪問モンテッソーリ教室みたいなやり方でもいいんですけどね、
モンテッソーリエッセンスを伝えていく目的だけならば。


でも大人が子どもに1対1で関わるよりも
子どもたち同士で育ちあう力の方が大きいことを
今までの保育経験で強く感じていて、無視できないので
小集団生活体験ができる0,1,2歳のプレ幼稚園を作りたいな~
という思いが、今ここになって出てきました。


意思表示すればなんか動くかもしれないという
受け身なのか前のめりなのかわからない本日の記事。w

トイレトレーニングにも敏感期があるんじゃないか説

あ~~~~~もうまた空いてしまったすみません


食事の話より先に、トイレの話をします。
いわゆるトイレトレーニングってやつです。


モンテッソーリではトイレラーニングと呼んでいますが
これはトレーニング=訓練=外部からの強制 ではなく
ラーニング=自分で自発的に学ぶ という意味合いを強調したいから。

ですが、
トイレラーニングという言葉が現在の日本では一般的ではなく、
トイレトレーニングの方が伝わりやすいであろうという判断から
この記事ではあえてトレーニングの方を使います。

(っていうかぶっちゃけ呼び方とかどうでもいいんだ
意味合いさえ理解してれば と思ってる雑な人です)


で、トイレトレーニング、オムツが外れるのにも
敏感期というか、旬の時期があるよなぁ
と日々の生活の中で実感しているわけですが
子どもたちを観察した結果

1歳半~2歳半、遅くても3歳前

頃ではないか
という結論に私の中では達しております。


その理由を述べる前に
そもそもトイレで排泄ができる=排泄の自立とは
身体と心が具体的にどういう状態なのか
というのを説明しないことには
その理由すら理解できないかもしれないので

少し長くなるかもしれませんが
少しずつでもいいので
興味ある方はお読みくださいませ。


逆に、
「いや~そう言われても、現実無理だし」
とこの時点で負担に感じてしまうなら
無理に読まないでください。

あくまでも私の目で見た事実と
0-3コースで教わった知識を統合して
知りたい方に伝えたいというだけで
親御さんの負担を増やすことは本意ではないからです。




*******************************



トイレで排泄するための身体の条件は:

①括約筋が髄鞘化していること

括約筋とは、尿道・肛門の栓となる筋肉です。
髄鞘化とは(超ざっくりな説明ですが)自分で筋肉をコントロールできるようになること。
髄鞘化を説明すると(したいけど)それだけで一記事になる。しかも長文。

おしっこやうんちの栓となる筋肉を
自分の意志で閉めたり開けたりできるようになる
ということです。


これができるようになるのが、
お座りができるようになる頃。
だいたい8~9ヶ月頃でしょうか(個人差あります)

座れるようになる、ということは
頭から腰~おしりのあたりまでの筋肉が全て髄鞘化されているということ。
なのでこの括約筋も髄鞘化されています。


これに加えて


②膀胱におしっこが溜められるようになる

これは外部からはわかりにくい身体の発達ではあるのですが
保育園で1時間おきにトイレに誘っていると
「あ、出てないね」
ということが増えてきます。



①と②のコンボで

普段は括約筋を閉めていて
トイレにすわったときに括約筋を緩めて
膀胱に溜めていたおしっこを出す

というのが排泄の自立です。



で、最初からそんなスムーズにいくわけがないので

パンツが濡れたことを感じたら着替える
定期的にトイレに座ってみる
トイレでおしっこができたら一緒に喜ぶ

を繰り返して、
最終的に子どもが自分でトイレに行くようになるのが
トイレトレーニングのプロセスです。



じゃあ8ヶ月ころからパンツにすればいいじゃない!

と思った方。
そうなんです。ほんとはそれが理想です。


じゃあなんで、1歳半頃過ぎでもいいと感じているのか。


それは、

③歩けるようになる&立ち座りがスムーズになる
→「自分でトイレに行って座る」ことがよりスムーズにできるようになる

という子ども側の身体の理由と

洗濯の負担が少しでも減るようにという大人側の理由とからです。


(ここで急に大人の都合か~い

と思うかもしれませんが、
実際トイレトレーニングを始めたら、
洗濯の量も回数も激増するので
親御さんの負担半端ないのも事実です。

そして早くから始めたとしても
2歳ころまではかかるな、というのも実感としてあります。

だからおむつ卒業までの時期をできるだけ短くしたい。
分かってもらえるかなこの思い…怒られるかな…特にモンテッソーリ関係者にw)

話を子どもの身体に戻して、
8ヶ月だとまだハイハイです。
立ち座りもスムーズではないので、おまるに座るだけでも大人の手が必要になります。

でも1歳半頃にはもう、
自分で歩いてトイレに行き、おまるに座ることができるようになっています。



さらに心理的な理由として
生まれてから2歳半~3歳頃までは
無意識的な吸収の時期なので
自然と周りの人と同じことをしたがり、真似します。

トイレも、大人と一緒に入ろうとしたり
おまるに座ってみようとしたりします。
パンツをはくのも、めっちゃよろこびます。
「おにいさんパンツ!」などと言っては
笑顔ではいています。


そして無意識の時期なので
おもらしで服が濡れることを嫌がりません。

「あ、」
という感じでちょろちょろ漏らしても

「おしっこ出たね。お洋服濡れたね。着換えようね」

と声をかけると、何のためらいもなくすんなり来てくれます。
目の前で起こった事実をすんなり受け入れられるのが、無意識的吸収期。



これが2歳半~3歳過ぎるとどうなるか。


・自尊心が強くなる→今さらパンツでおもらしとか超嫌がる→自らオムツを選ぶ


0-3歳が無意識の時期なのに対して、
3-6歳は意識的な時期です。
その移行期が2歳半~3歳ころになります。

この時期は、自尊心が急に芽生えてきて、とても強くなります。
プライドや羞恥心も、急に強くなります。

この時期からトイレトレーニングを始めると
おもらししたときの反応が1歳半とは異なります。
「気持ち悪い」「恥ずかしい」「着替えるのめんどくさい」
そして自分の意志で「トイレに行かない、オムツをはく」ことを選ぶようになります。


また、この頃になると
膀胱に溜められるおしっこの量が増えるため
おもらしも盛大になってきます。
それでよけい、嫌になってしまう子どもも(大人も)います。

1歳半頃だと
おもらしの量も可愛いものなので
大人の心理的負担も、そこまでではありません。


自らオムツを選ぶ理由はほかにもあって


・オムツを身体の一部と感じてしまっている


おしゃぶりもそうなんですけど、
生まれてから3歳までずっと身につけている物を
自分の体の一部だと、脳が錯覚することがあります。

だからここでオムツをパンツに変えられると
身体の一部をもぎとられたような不安を感じる子どももいます。

こうなると、3歳過ぎても4歳近くになっても
オムツを選びがちになります。

身体の方は、もうとっくに準備ができているのに
(膀胱におしっこを溜められて、括約筋が髄鞘化されてるという準備です)

心理的には、身体の自立と逆行することになるので
その子の身体と心がアンバランスになり、
見た目にはパンツを嫌がるという行動になりやすいのです。


さらには

・オムツならずっとトイレに行かなくていい→遊びが中断されない
ことが何となく分かってくるのも2歳半~3歳頃から。

最近のオムツは性能がいいですよね。漏れない、蒸れない、臭わないの3拍子で。
オムツがどれだけパンパンでも、気にならずに平気で遊んでいられます。

これも、身体の自立と心理面が逆行しており
総合的に見ると、人格形成がアンバランスになりやすいのです。

(そして冷静に考えれば清潔面ヤバいです。。。
おしっこをぶらさげて過ごしてるんだから、いくら蒸れなくても菌は超増殖中)


他には

冬(寒くて厚着の時期)より、
春~夏~秋(薄着で過ごせる時期)に始めた方がスムーズ

というのもあります。

単純に着替えが楽、洗濯も早く乾く、という理由です。
寒いと子どもも着替えが億劫になる上に、
厚着なので実際の着替えも薄着の時期に比べて大変になります。


*****************************


今まで触れたことを総合して
マイベスト・オブ・トイレトレーニング開始時期は

1歳半~2歳半/3歳の、春~夏にかけて

ということになりました。


実際、この夏にトイレトレーニングを始めた子どもたちは
2歳前の子どもも含め、この2ヶ月でトイレでおしっこできるようになっています。


そしてその子たちの、
トイレ以外の面での自立度も上がっています。


トイレが自立すると
他の面でも自立するのは何故なんだろう…




というわけで、
夏が終わってこの記事を書き上げたあたり
自分でもなんてタイミングが悪い!と感じていますが

今もトイレラーニング中の子どもたちはいるので
その経過もまたお伝えできればと思います。



<補足>
3歳過ぎてからパンツにしたお子さんも、今までたくさん見てきました。
そして数ヶ月でオムツが取れているのも事実です。
なので、敏感期終わっちゃったよ!と嘆かないで頂ければ幸いです。
何度も言いますが、親御さんを責めたり、親御さんの心理的負担を増やすことは本意ではありません。

それでもお伝えしたいのは
排泄の自立を身体が望んでいるときに
タイミングよく自立することができると
排泄以外の部分でも急激に自立する、
この効果を無視できないからです。

そしてトータルでかかるおむつ代を考えても、
なかなかバカにならないのも事実です。

ただ、トイレトレーニングを始めたら
漏らしても怒らない、増える洗濯を覚悟する
等の大人の心づもりも大きいので

本当に納得して、「よしやろう!」という気になったら
始めて頂けると幸いです。

1歳台の「自分で!」の援助 着替え編②大人の関わり

前回、服のこと書いたあとに
赤ちゃん○舗をパトロールしてみました。


ゆったりズボンが、ほとんどない(T_T)


サルエルパンツ的なものはあったけど、
足首キュッてなってました。
あとはほとんど、スキニータイプ。


惜しいな〜〜〜
その足首キュッが、1歳の子の服には要らんのにな〜
虫とか砂とか入らなくてそういう意味ではよいのかもしれんけど、子どもが自分で脱ぎ着するって観点では、「足首キュッ」が邪魔になってしまうのにな〜
流行りの形とか別にいいから、子どもの自分で!を手伝ってくれる服、売ってもらえんかな〜〜


とぼやきながら店を去りました。


誰かほんとに、モンテッソーリを大々的に謳った子ども服やさん、やらんかな。今なら需要あるんじゃないかな、藤井くんフィーバーのおかげで。



と、前置きが長くなりましたが(毎度)、
今回は着替えのときの大人の関わり方について。


といっても


「子どもが自分でやれるところは手伝わない」
「難しいところだけ少し手伝う」


くらいの話ですが。


アイテム別に見ていきますと


①Tシャツ


物の援助として「これいいな」と思ったのは

着るときに最初に持つ部分に、
印をつけること。


Tシャツでいうと、後ろ身頃の裾部分、腰の左右の真ん中あたりにふたつ、印をつけておきます。
(私が見たのは、星型のアイロンプリントでした)


子どもがそこを持って
→Tシャツを頭からかぶり
→頭を出して
→腕を片方ずつ通す


という目に見えて分かりやすい、
秩序だった着替えのお手伝いができます。


他にも、この印のいいところは、
前だけに絵柄のあるTシャツでも、
後ろ前反対になりにくいことです。


前回「前だけに絵柄のあるTシャツ最高」って書いたんですけど、パンツ同様、その絵柄を見ながら着ると、どうしても後ろ前反対になりがちなんですよね。
でも持つ印さえあれば、その問題も解決できます。



ちなみに脱ぐときは、
手をバッテンにして前身頃の裾を持って脱ぐのは、
1歳台の子には難しいと思います。


左手で右袖を持って、右腕を曲げて抜く
→左腕も同様に抜く
→頭を抜く


が、いちばんやりやすいんじゃないかと私は思います。
(人によっては頭を先に抜く方がやりやすく感じるかもしれませんが、かなりの確率で服に腕を後ろに取られ、「でちない〜!」と騒ぐ子どもの姿が見られます。脱いだ服も裏返しになってしまいますし。)


この脱ぎ方の場合、難しいのは腕を抜くところ。
最初は大人も一緒に袖を持って、腕を曲げて抜くお手伝いをしています。



②ズボン、パンツ(紙オムツ)

ズボンの脱ぎ履きで便利な物の援助は
「子どもサイズのいす」。


1歳の子でも、椅子に座れば
自分でズボンやパンツの脱ぎ着がしやすくなります。


脱ぐとき:
立ってズボンをお尻の下、太ももまでおろす
→座る
→残りの足を抜く


着るとき:
座ってズボンを両手で持つ
→足を片方ずつ通して膝上まで上げる
→立つ
腰までひっぱり上げる


ズボンの脱ぎ着で難しいのは、やはり
足を片方ずつ通すところと、
後ろもひっぱり上げるところ。

ズボンにも、持つところに印があると、小さな子でも分かりやすいですね。



細かく書きましたが
着替えの最大のポイントは
「待つ」ことだと思います。


1歳台の子どもの動きは、とてもゆっくり。


そのペースをどれだけ尊重できるか。
がいちばんの鍵だと思います。


(あんまり待ちすぎても途中で子どもが遊び出したりして難しいんですけどね、、、楽しく着替えに集中させつつ、ペースは尊重するっていう、私もまだまだ修行中でございます)



着替えは、毎日、しかも一日に何回も行う、子どもにとって「自分で自分のことをする」大切なお仕事です。


「自分で!」が最も強く現れる1歳台から、
子どもが自分で着替えられるよう、
そのつど、根気よくお手伝いすることは

その子のやる気を尊重し、
随意筋の発達を促し、
集中力を育み
「できた!」という達成感や
「自分はここまでできる」という自己尊重感や自己有用感を育みます。

1〜3歳で、日々の生活の中で「自分で自分のことをする」ことを身につけられると
今度は自分のできることで、周りの人を手伝おうとしたり、環境をよくしようと働きかけるようになります。


だから、ホント大事、着替え。


どんなに手先のお仕事ができるよりも
着替え、食事、トイレが
自分でできるようになることのほうが
この時期はよっっっぽど大事です。

もうここは本気で断言する。


というわけで
次回は食事のお手伝いの話です。(たぶん)



追記:
足首ゆったりズボンを取り扱っているお店やメーカーがありましたら、教えて頂けると幸いです。保護者の方に聞かれたので、、、たぶん西○屋にはあると思うんだけどなぁ、、、今度パトロールしてみます。

1歳台からの「自分で!」をMax応援する環境:着替え編①服の選び方

前回の続き、
着替えの具体的な援助について。

援助というと、大人の関わり方の方にばかり気を取られがちですが
人以外の環境、物の援助もとても大事。


着替えに関してはまず、
【服の選び方】がとても重要です。


小さな子が、自分で脱ぎ着できる服とは、

・シンプルなデザイン
・襟ぐりや袖口、履き口や足首がゆったり
・伸びる生地(できればコットンなどの自然素材)
・自分で留められる留め具

などの条件があります。



1. シンプルなデザイン

前後ろがひと目見て分かるような、前だけに絵柄のあるTシャツや
前だけにリボンや印がついたパンツなんて最高です。

(逆に、おしりに絵柄のあるパンツなどは、
子どもは絵を見ながら履きたがるので
どうしても前後が逆になることが多いです。
大人から見た可愛さ優先のデザインが、
子どもの履き間違いを促している一例です。

あとは上下つなぎとかはまだ難しいかな
可愛いけども)



2. ゆったりした口部分


理想形を先に言うと
まずズボンは、
腰の部分をお尻の下まで下げたら
あとはストン!と足首まで落ちるような
ワイドパンツのような形のもの。

(今流行りのスキニーパンツは、
やっとお尻まで下げられたと思ったら
今度は足首から先を抜くという
大人でも厄介な作業が待っています。
よく「でちない!で〜ちな〜い!」って叫んでます。
「これはできないね〜 あなたのせいじゃないよ」
と思いながら手伝っています。)


トップスも
襟ぐりや袖口、身頃がゆったりとした
フィットし過ぎないものなら
1歳台の子でも、自分で脱ぎ着しやすいです。

(この時期、すぐ大きくなって
サイズが変わりやすいので
パツパツの服をギリギリまで来ている子をたまに見るのですが
もうワンサイズかツーサイズ大きいと、
自分で脱ぎ着できますよ〜
ということをお伝えして、お返ししたりもしています。
特に夏場は、汗ではりついて大人でも脱がせにくくなるので、、、)



3. よく伸びる生地


Tシャツの袖から腕を抜くとき、
襟ぐりから頭を抜くとき、
ズボンを腰からおろすとき

生地に伸縮性があれば、
またはウエストゴムであれば
子どもはもがきながらも、
自分で頭や腕を通したり、抜いたり、
ズボンを上げ下げしたりすることができます。

(ストレッチのないジーンズ生地とか、
合皮のブルゾンとか
ほんと、、、(白目)ってなります。
オシャレですけどね。オシャレですけどもね!
何を優先するかで、服の選び方も変わるなぁと)



4. 留め具について

これはもう、1歳台の子の服については
【できるだけついていないのが好ましい】
の一言につきます。

もちろん、頭が大きいので
襟ぐりのボタンは必要だな
とは思うのですが

それ以外の、スキニージーンズのフックボタンや
背中についてるボタンやファスナー、
前身頃でも小さなボタンがついてたりとか

最初から大人がやってあげる仕様のものは
極力要りません(断言)。




と、このような目で改めて子ども服を見てみると
意外と高級デパートのものよりも
西○屋とか最高なんだよな〜
(ここは個人的感想)


もちろんデパートでもいい服はあるし
格安チェーン店でもえっ?て服はあるので


以上のことを参考に
子どもの自分で!を応援する素敵な服を
見つけてみて下さい☆
(そして子ども服やさんは
そういう服を作ってください)