モンテッソーリアン、里親になる。

10年モンテッソーリ教師をやってみて向いてないことが分かった(笑)ポンコツモンテッソーリアンの里親活動奮闘記録。

Q. 兄弟げんかの対策 ②ケンカしにくい環境づくり

前回からの続きです。
montessorilover.hatenadiary.jp

今回は、物の環境について。
兄弟げんかが起こりにくくなるような、おうちの環境を考えてみます。
(う~ん、なかなかの難題…苦笑
なので、思いつくままに書いてみますね)



パッと思いついたのは、以下の3つの手段です。

①スペースを分ける
②道具を分ける
③興味の対象の違いを利用


ひとつずつ、解説していきます。



①スペースを分ける


上の子のスペース、下の子のスペースをそれぞれ確保する、という考え方です。


・机をそれぞれに用意する
・小さなマットを1枚ずつ用意し、それぞれがそのマットの上で遊ぶ
・ひとりが机、ひとりがマット


と、何でもいいんですけど、とにかく一人ずつの専用のスペースを決めて
お互いに距離を置くという方法です。


モンテッソーリのお部屋は、
子ども用の一人机や、活動用のマットが必ずあり
子どもそれぞれのパーソナルスペースを確保するのに一役買っています。


特に3歳以下の子どもの部屋は、「個」が主体で
一緒に活動するのはまだ難しい時期なので
ひとり完結型の活動ができる環境です。


(3-6歳のお部屋になると、小グループでも活動するようになるので
 2-4人掛けのテーブルや、大きなマットも用意されています。)


モンテッソーリ園のように、
子どもの発達に合わせて
0~1歳4ヶ月/1歳4ヶ月~3歳/3~6歳の部屋を分ける
というのは、おうちでは難しいと思いますが、


机やミニテーブル、マットの力を借りて
パーソナルスペースを確保するという一つの方法は
おうちでもできることかなと。


(ちなみに国際コースの先生がものすごくお気に召していたのは
 ニトリの50×80のフロアマットでしたw)





でも、こう書きながらも、

「下の子は、上の子の真似がしたいんだろうなぁ
 同じことがやりたいんだろうなぁ
 だから、ケンカするのに、それでも近づきたがるんだよなぁ」

とも感じるので、
近づいて遊びたい場合はやや弱い手法かもしれません。
う~ん難しい


ということで、次の方法です。
(諦めが早い) 


②道具を分ける


上の子専用、下の子専用の道具を用意するという方法です。


これは特に、お絵かきや工作、粘土などの創作活動に有効です。
クレヨン、はさみ、のり、水性ペンなどを
それぞれ専用のお道具箱に入れて置きます。

名前が読めない場合は、それぞれの印を決めて
道具につけるという手もあります。
(星、ハートなどのシールを貼るなど)



…ただ、これもですね、
レゴブロックやプラレールトミカ、カプラなど
量や種類のある同じおもちゃを使って一緒に遊びたい場合は
あまり有効でないな~と。むーん


ご質問の文章からは、
どのような遊びで取り合いになるかはわからなかったのですが
上のお子さんが男の子ですし、
おそらく上記のような遊びが好きなのではないかと…
そして取り合いになるのではないかと。
もしくはお兄ちゃんが作ったものをとろうとするか。

(なんで推測なのにこんなに描写が具体的なのかというと、
 今まさにうちの園で起きていることだからですw
 毎日2歳の子たちに「お兄ちゃんが作ったものはとらないんだよ~」「お友達が使ってるから待っててね~」の繰り返し)


ということで次の方法も試してみましょう。



③興味の対象の違いを利用

おそらくこれが、今回思いつく中でいちばん有効なのではないかと思っております。
(園では有効であることが多いです)


下のお子さんが2歳台ということで、
この時期、いちばん魅力的な活動
「日常生活の活動」に誘ってみることをオススメします。


日常生活の活動とは、
テーブルを拭く、窓ふき、洗濯物を干すなどの
いわゆる大人にとっての「家事」です。


大人にとっては、家事が好きな人は別として
家事≒ノルマ的な意味合いが大きい(省略できるところはしたい)ものですが
2〜3歳の子どもにとっては、何とも魅力的な活動です。


園では(何度も書いている話で恐縮ですが)
この時期の子どもたちがやりたがる、
お洗濯や洗濯物を干す作業、窓ふき、フロアワイパーで床を拭くなどの家事的な活動ができるように
子どもサイズの道具が、子どもの手が届くところに置いてあります。


これらの活動は、子どもたちがものの取り合いなどで険悪なムードになってきたときにも有効です。
(大人の手は要りますが)


「一緒にお洗濯物干そう」
「私はほうきではくから、○○くんはフロアワイパーで拭いてくれる?」

などど声をかけると
それまで取り合っていたおもちゃをほっぽり出して、我先にと集まってきます。


おもちゃで遊ぶことと同じくらい
時にはそれ以上に
大人のしている活動は魅力的なのです。


逆に、もうすぐ5歳の上のお子さんにとっては
自分で考えておもちゃで遊ぶ方が、もう魅力的かもしれません。


今までに家事的な活動をしていて
それが楽しい!という経験をしていればまた別ですが

4〜5歳を過ぎた頃からは、
大人が何も誘わなければ
今までの体験に基づいて、
自分が楽しい、面白いと思った活動を
自分で意識的に選ぶようになってきます。


今回のケースでは、
この興味の対象が違うことを利用して
そもそもケンカしない環境を作れるのではないか
と思っています。



妹さん専用のエプロンや掃除道具、
お盆や台所用品などを用意して
妹さんを家事に巻き込むことで
その間、お兄ちゃんは自分の活動に没頭できます。←こちらも大切なこと


少し大人の手が必要なテクニックではありますが
やってみる価値はあると思います。



そうやって、下のお子さんが楽しそうに家事をしている姿を見て
上のお子さんも「僕もやりたい」と言ってくる可能性も高いです。


そうしたら、上のお子さんにも
エプロンを用意して
家事を分担してみることをオススメします。


「自分のことを自分でする」段階から
「人のために活動する」段階に
導くことができるかもしれません。
それはそれで、嬉しい成長です。



大人は家事、子どもは遊び
という役割分担は
大人の固定概念かもしれません。


2〜3歳の子どもにとっては、
家事も、おもちゃでの遊びも
同じように楽しいものです。



これらの発達段階を利用して
ケンカしない環境を考えてみることで
大人も、子どものケンカに振り回される回数が減り大人の方もラクになる可能性が高いです。



思いつくままに書いてみましたが
まずはひとつでも試してみて頂いて
また結果をお伝え下さい(^^)


フィードバック(経過報告)があると
私もまた、学びになります♡



というわけで次回は
トイレラーニングの経過報告を頂きましたので
そちらを紹介させて頂きます。
(お忙しい中、丁寧にご報告下さり、本当にありがとうございます)

Q. 兄妹げんか どう対応すればいいですか? ①大人の介入のしかた

【ご相談】

兄妹との関わりについて質問させて頂きます。

息子(4歳10カ月)と娘(2歳1カ月)の2人の子どもがいます。

娘のことばがよく出るようになってから、
今までよりも2人で一緒に遊ぶことが増えてきました。
そんな時にだいたい、物の取り合いでケンカになります。

私が間に入って、2人の気持ちを代弁したりするのですが
それでいいのでしょうか?

「自分の気持ちは自分で言おうね」
と促しているのですが、
息子が話しても、娘にギャーっと泣かれると
息子は話をしたくなくなるそうで。。。

そして息子はすぐに
「ママー!〇〇ちゃんが!」
と私に言いにきます。

ママにどうして欲しいのかと聞くと
「〇〇ちゃんが悪いから怒ってほしい」と。

過去の記事で、大人に伝えにきている時は、
【子どもの思考が停止した状態】
だということを読みました。

できればうまくいかなかったとしても、
子ども同士で話してみてほしいのですが、
親の私としては、どのように関わったらいいのでしょうか?
正直なところ、やりとりに疲れてしまっています(苦笑)



【回答】

3歳以下の子どもが含まれたケンカの場合、
大人の介入がある程度は必要になります。
ですが、「そもそもケンカしなくていい環境」を作れると
大人の負担が減るのも事実です。


今回は、3歳以下の子どもがいる場合に
なぜ大人の介入が必要なのか
どのように介入するのが望ましいのか
子どもの発達とともに、お伝えします。
(環境の話は次回お伝えします)


ご相談の文章の中で触れられていた、

「子どもが大人に言いに来るのは
 子ども自身が思考停止しており、
 ジャッジを大人にしてほしい
(そして自分に有利なジャッジをしてほしい)
 という気持ちの表れ」

ということを書いたのがこの記事↓であり
それはそれとして事実なんですが、

montessorilover.hatenadiary.jp



この記事に出てくる、ケンカをしている子ども達は
皆、3歳以上です。

その場合、子どもたち自身で話し合って決めることが可能であり
子どもたちに求められることでもあります。


ただし、最初から
「あなたたちで決めてね」
と突き放すというよりは
(記事の中では若干そういう言い方もしてますがw)


もっと幼い頃、1~2歳の頃から
大人が子どもの気持ちや要求を代弁して
通訳のように伝えることを繰り返す、その積み重ねの上で
3歳過ぎて、子どもが自分の気持ちや要求を言葉で伝えられるよう
導く、というイメージです。



そしてここが今回のポイントなのですが、

3歳以下の子どもが関わっている場合は
どうしても大人の仲介が必要になってきます。


なぜなら、3歳頃までは
【自己中心的なのが当たり前の時期】
だから。


この時期の発達を理解するには
運動と脳の発達を知る必要があります。


まず、1歳半頃、
歩いてどこにでも行けるようになった子どもは、

「自分が、お母さんや周りの人とは異なる存在である」

ことに気づきます。

運動の発達と心理的発達の関係で、
物理的に大人から離れられるようになることで
心理発達にも「自我の芽生え」という影響を及ぼすのです。


ここから

「自分で!」
「イヤ!」←本当にイヤというよりは、「あなたと私の考えは違う」という意志表示としてのイヤ

が増えてきます。
いわゆるイヤイヤ期ですね。


そこに加えて
「(ぜーんぶ)私の!」
という、極めて【自己中心的な】気持ちも表面化してきます。



この自己中心的な時期のことが分かる
「サリーとアンの課題」
という発達テストがあります。


①サリーが持っているボールをカゴに隠して、立ち去ります。(アンはそれを見ています)
②サリーがいない間に、アンがボールをカゴから箱に移し替えます。そしてアンもその場を去ります。
③サリーが戻ってきて、ボールを探すのですが、

サリーはカゴと箱のどちらを先に見るでしょうか?


というクイズに答えることで、発達段階がわかるというテストです。



普通に考えると、
答えは「カゴ」


なんですが、



3歳児にこの質問をすると、
多くの子どもが「箱」と答えます。


同じ質問を4〜5歳児にすると
多くの子どもが「カゴ」と答えます。



このテストの答えが意味するのは、

3歳の時点では

「自分が見て知っていること(アンがボールをカゴから箱に移したこと)は
 他の人もみんな知っている(だからサリーが最初に探すのは、箱)」

という自己中心的な物の見方、考え方にとどまり


4歳過ぎた頃から

「サリーの立場で考えると、
 アンがボールを箱に移したのを
 サリーは見ていない、だから知らない。
 だからサリーが最初にさがすのは、カゴ」

という、他人の立場に立った見方、考え方ができるようになってくる

ということです。


これは脳の発達に関係があります。


前頭葉という部位は
脳の中で一番最後に発達します。
生後4〜5ヶ月から発達し始め、
ゆ〜っくり発達して、10歳頃に完成します。

前頭葉には様々な役割があるのですが
人間を人間たらしめる脳、と言われており

具体的には
・感情のコントロール
・行動抑制
・モラル
・社会性の発達
などにも関わっています。(他にもいろいろあります)


その発達も
経験から学び、脳に刻み込まれていく
というイメージです。


ざっくりまとめると、
3歳頃までは、脳の発達により
自己中心的な観点で物事をとらえており、
経験によって、自己コントロールや社会性が発達していく

ということです。


この自己中心的な3歳以下の子どもたちに
首尾一貫した制限を伝え続けるために
大人が関わる
ことが重要になってきます。


具体的には

「自分/他人/物をわざと傷つけない」
「自分がされてイヤなことは、人にもしない」

という、人と暮らすうえで至ってシンプルなルールを
ケンカやトラブルを通して、伝えていくことが大切
になってきます。


大人は、子どもがふたりいると
年齢が上の子どもに
いろいろ要求しがち ←私自身の反省も込めて

なのですが、

今回のご質問のケースでは、
お話が必要なのは妹さんに対してかもしれません。


なぜなら、妹さんはまさに【自己中心的な時期】真っ最中だから。


現場を見ていないので
あくまでも文章からの推測ですが、

お兄ちゃんの方は、
4歳10ヶ月、もうすぐ5歳という年齢から
友達と一緒に遊ぶ上でのルールを
少しずつ身につけてきていると推測します。


そこに、自己中心的な発達時期の妹さんがきて
お兄ちゃんが使っていたものを取ってしまい、

お兄ちゃんは妹さんに手を出すのではなく
(たまに出すときもあるかもしれませんが)
あくまでも使っていたものを取り返す。

でも妹さんは「ぜんぶ私の!」という捉え方なので
自分のものを取られたと思い、泣く。

妹に泣かれたお兄ちゃんが
困ってお母さんを呼ぶ。

という流れが、なんとなく思い浮かびました。


もちろん、お兄ちゃんの方が
おもちゃを独り占めしたり
ずっと貸してあげなかったり
ということもあるとは思いますが、

発達だけ考えると
理不尽な要求が多いのは
妹さんの方なのではないかな、と思いました。




上のお子さんが
「自分がされていやなことを人にしない」
「自分も人も物も傷つけない」
というルールを守って遊んでいて、

下のお子さんが、上のお子さんと一緒に遊びたいのなら

下のお子さんもそのルールを守る義務があります。

ちょっと厳しめに言えば
ルールが分からないと一緒には遊べない、ということです。
(ここは集団遊びになると、子ども同士の方がシビアです)


人が使っている物は取らない
使いたいときは「貸して」とたずねる
「いいよ」と言われたら使える
そのときまだ使っていたら、終わるまで待つ


などの一定のルールの中で初めて
子どもたちは安心して一緒に遊べるのです。

そのかわり、ルールの範囲内では
思い切り集中・没頭して、満足して終える「自由」があります。



この「一貫した制限」の中の「自由」を
子どもたち一人ひとりに伝えていくのが
大人の役割
です。


「お兄ちゃんが使っているものはとらないんだよ、違うのを使おうね」
「お兄ちゃんが終わったら貸してもらおうね、終わるまで待とうね」


などと、淡々と伝え続けることで
妹さんにルールを伝えるのはもちろんのことですが


このやり取りを聞いているお兄ちゃんの方も
「こういうときは、そういう言い方をすればいいのか」
ということを吸収して、少しずつ自分の言葉にしていきます。


間に入る大人が、子どものロールモデル(お手本)になるイメージです。



3歳以下の子どもは
自分の要求が通らないと、かんしゃくを起こすことがあります。
(妹さんの泣きも、かんしゃくの1つではないかと思います)


それでも、いくら泣いても
必要最低限の制限があるんだよ
その中で人は人と一緒に生きていくんだよ

ということを、繰り返し、根気よく
伝えていく必要があります。


かんしゃくを起こしてしまったら
そのときにどれだけ声をかけても火に油なので
泣き方が弱まってきたところで、
声をかけてみて下さい。


子どもが自分で、怒りの気持ちを落ち着けることができた

という体験も、この時期に必要なことなのです。



とは言え、
毎回毎回、ケンカのたびに大人が介入しなければならないのは
大人にとってもとても疲れることなので

そもそも、ケンカをしなくていい環境づくりを考えてみよう!
というのが次回のお話です。すでに長いのでw
(そっちの方が難しいので時間かかるかもしれません、すみません)

Q. トイレラーニング オムツ併用でも大丈夫ですか?

【ご感想・その後の経過ご報告】

前回、トイレの環境について、
台が高くて踏ん張れないことや
大人のトイレに恐怖を感じているのではないかとのご指摘をいただき、
まずは踏み台を改善してみました。

パック飲料をよく飲むので、紙パック踏み台を作成してみました。
手作りで見た目はイマイチなのですが、
大人が乗ってもぐらつかない頑丈な作りにしました。
もちろんまたがったときに両足がつくようにしました。

すると、私がなにやら工作をしているのが気になったらしく、
作っている最中から台に乗りたがり、
トイレに設置した途端、
補助便座を自分で便器に乗せてまたがったのです!!

もうなんだかそれだけで感動してしまいました。

そしてやっぱり不安定な小さな台では恐怖があったのだろうと
申し訳なく思いました。

そこから1ヶ月ほどは、こちらは特になにも言わず、
娘が興味を持ったときに座ってみる。を繰り返し、
先月2歳の誕生日を迎えた頃には、
おしっこが出てしまったときには
一度トイレに行って座る、という流れができました!!

そこからは、ちょっと漏れた後にトイレまで我慢して、座って、
残った分をチョロっと出す、というような状態が続いています。
盛大にお漏らししてしまうときもあるのですが、
パンツの時は出たことを必ず教えてくれるようになりました。

そして着替えた後、濡れたパンツは汚れ物バケツに入れてくれます。
新しいパンツを自分で選ぶことも、
足さえ入れればパンツを引き上げることもできるようになりました。
本当に次々とできるようになって感激で震えました。
あの時アドバイスをもらえて本当に良かったと深く感謝しております。


【ご相談 2歳1か月】

ここからは相談です。

家でのトイレトレーニングは
おかげさまで少しずつ進んでいるのですが、
外出時や夜間は完全にオムツです。
これをパンツにする勇気が持てません。

なぜなら、
外出先のトイレはたいてい、大人用だからです。

子ども用補助便座があっても
踏み台がないところが多く、
娘はそういったトイレは
「おかあさんのトイレだったね。」
と言って嫌がります。

子ども用のトイレも、まだ少し大きく、
乳児用のトイレのあるところは
こどもの家や保育園くらいです。


夜間は、お漏らしが怖いというより
朝までぐっすり眠らせてあげたいのです…
夜中にパンツにしたら
急に泣き叫んで起きるようになってしまい、
そんなに負担になるならとオムツにしたところ、
朝までぐっすり眠ってくれたので…
まだ時機ではない、と思っていいのでしょうか。

娘は
「オムツならおしっこうんちをしても大丈夫だ」
と思っているような節があります。
例えば、パンツを喜んで履いていたのに、
お漏らしが数回続くと「オムツが良い」と言い出したり、
うんちをしたいときには、オムツを履きたがります。


パンツ自体は大好きで、
「オムツいらなかった(彼女は嫌なときこういう言い回しをします)。
 パンツにする」
ということの方が多いのですが、、、

外出先でオムツをすることで、
オムツの方が楽だと思ってしまうのではないかと不安です。

いつもトイレの話ばかりで恐縮ですが、何かアドバイスをいただけたら幸いです。




【回答】

お子様の発達【だけ】考慮すれば
ずっとパンツで過ごすのが理想的です。

ご質問にもありますように

オムツをしている方が濡れないし、服も汚れないし、
今の時期だったら寒い思いもしない
遊んでいても中断されない

という都合のよさを、
お子さん自身が感覚で分かってくる時期だからです。
(そうすると、ご質問者様が不安に感じているように
 自分でオムツを選んできたりします)


そもそも、モンテッソーリでパンツの使用をすすめているのは

「子どもが濡れたことに自分で気づいて着替える」
→「濡れる前にトイレに行く」
という排泄の自立を促すため
なので

そこにどうやったら近づけるか、
という考え方をしてみましょう。


ここからは、モンテッソーリにヒントをもらった
私個人の提案です。
モンテッソーリ的に正解かどうかは分かりませんが
目指すところと現実の間を取る形でのご提案です)


・パンツの上にオムツをはく重ね着スタイル
・オムツの、非常用トイレとしての使用


この2点を提案します。


今、オムツを限定的に使用しているのは

①外出時
②排便時
③就寝時
④おもらしが続いたあと

ということですので、それぞれの場面ごとに考えてみます。



①外出時、子どもの足がつくトイレがない場合

(デパートや施設の方が読んでいらしたら、ぜひ踏み台の設置をお願いします)


まず、パンツの上に紙おむつをはいて外出します。

こうすることで、万が一漏らしても
その被害をパンツだけにとどめることができ、
子どもも「濡れて気持ち悪い、着替えたい」
という感覚を得ることができます。


漏らす前に、子どもが
「おしっこしたい」と教えてくれたら
もちろんトイレに連れていきますが、

そこに踏み台がない場合は、

子ども用便座を置き、その上に座らせて
靴を脱がせ、

大人(自分)の両脚に、子どもの足を乗せて
大人が踏み台代わりになります。
(トイレに向かい合う形で大人が座っている状態)


「おかあさんが踏み台になるから大丈夫だよ」

ということを伝えて
安心して排泄できる環境をつくる努力を一度してみます。


それでも怖くてできなかったら
オムツを非常用トイレとして使います。

オムツだけをはいて
オムツの中に排泄してもらい
そのあとすぐ、きれいなパンツとオムツにはき替えます。


お尻がきれいな状態が気持ちいい

という感覚を、子どもに持ってもらうためです。


そして
オムツは、非常用トイレのようなもの
という認識を
子どもにも持ってもらう
ようにします。


これは

②排便のとき
④おもらしが続いた後

だけオムツにしたがる場合も有効だと予想しています。


「うんちだけオムツにしたがる」のは
排便が排尿よりも難しいから。


おしっこの方がウンチより出しやすいですし、
排泄回数が多い分、練習回数も増えるので
おしっこの排泄を先に覚えるお子さんが大半です。


きばる、ふんばるというのは、
大人が思っているより
子どもには難しいのだと思います。


それでも、
お尻がきれいな状態が気持ちいい
ということをお子さんが身体で覚える
ことで

オムツに排泄したのに、そのまま黙って過ごしている
というような、トイレラーニングの進みが後退する状態は
避けられると思います。


排泄物をぶらさげたまま過ごすというのは
よく考えたら、なかなかの汚さです。
いくら今のオムツの性能がよくて、外には漏れないとしても
オムツの中で、おしっこの雑菌を繫殖させているようなものです。


全動物界を見渡しても
そんなことをしてるのは人間くらいです^^;
(自然界で自分の排せつ物のそばにいたら
 匂いで嗅ぎつけられてやられてしまうので)


そのようなことも鑑みて、
起きているときに、一時的にオムツをしたがる場合は
「じゃあパンツとオムツと一緒にはこうね」
と誘い、

濡れる感覚を味わい、濡れたら着替える
ということだけはできるように
しておくのがベターなのではないか
というのが、私個人の考えです。



③就寝時

に関しても、オムツをはくことでお子さんが安心して眠れるのであれば
この二重履きを試す価値はあるかなと思います。


ご質問の文章からは、
オムツをはいて寝た場合でも、起きるまでおしっこは出ていないのか、
それとも起きたときにはオムツがパンパンになっているのか
わからなかったのですが

もし出ていないのなら、
安心材料として上からオムツをはく

出ているのなら、
濡れたと感じたら、起きて着替えれば大丈夫だよ
と言うことを伝え続けてサポートする
(実際、このやり方だとパンツしか濡れないので、ズボンや布団が全部濡れてイヤだ、というところは避けられます)


という感じで、
「オムツにしておけば、濡れないし安心」
ということを子どもが感じ取らないよう、
子どもが自らオムツを選ばないような環境づくりをして
様子を見ます。



この「パンツとオムツの二重履き」が
ベストアンサーかどうかは
答えている私自身も迷うところではあるのですが、

あくまでも妥協策であり、
理想と現実の間をとった案であるということを
ご理解いただければと思います。



大人の方が、
オムツはあくまでも非常用
という発想でいると
子どももそれを感じ取って

緊急時には、オムツで対応するけど
あとはパンツで過ごす
というトイレラーニングが進められるのかなと思います。




で、ここからは
もし、親御さんがイヤでなければ
のご提案なんですが、




おとながトイレで排泄する見本を
子どもに示す

というのも1つの手です。


要するに、自分がおしっこやうんちをするのを
子どもに見せるってことなんですが…





えぇーーーーーーーーーーーーーーーーーー





って感じだと思いますw

が、


この時期の
「ママ/パパがしていることを自分もしたい!」
という強い気持ちは、ほんとに侮れないので

もし大好きなお母さんやお父さんが
トイレでおしっこやうんちをしているところを一目見たなら


「私も!自分で!」


という気持ちがまた芽生えて
不安な気持ちに打ち勝つ可能性が高いのもまた事実なのです。


そして、
「人はトイレでおしっこウンチをするのが
 自然なことなんだな」
ということを無意識に吸収して
トイレでの排泄に対する抵抗心が薄れていきます。


なので、こんな突拍子もない提案をさせて頂きました。
(抵抗があったら無理にとはいいませんw)



あとは、絵本で楽しく排泄の世界を知るというのも
1つの手かなと思います。
(こっちの方が、現実的な提案ですね。笑)


今、うちの園で大人気なのは
この絵本↓です。



親御さんもお子さんも、双方が笑顔でトイレラーニングを進めていけますよう、お祈りしています。

Q. トイレラーニング中の子どもが、トイレ以外の決まった場所でおもらしするように

*以前、コメント欄に頂いたご質問とその答えを再掲載しております。
(次の質問につながるため)


【ご相談 1歳8ヶ月 女の子】

今トイレットラーニング中の1歳8ヶ月の娘がいます。
1歳3ヶ月から時々パンツ着用していますが、
最近自分からパンツを選ぶようになってきました。
(本当はパンツとオムツの併用は良くないのだとは思いますが、、、)

ところが最近トイレに誘うと逃げ出すようになり、
決まった場所(リビングのテレビの前かキッズスペースの隅)
に行って漏らします。

ここでする!と決めているように思えます。

トイレの便座に座ることは厭わないのですが、
座っているときは絶対出しませんし、
出そうなときは逃げます。

これはもう諦めて、
おまるをいつもする場所に設置してあげたほうが良いのでしょうか、、、。



【回答】

いつも漏らす場所におまるを設置する前に、
このような行動に出る原因を探してみます。


ご質問から想像するに
大人用のトイレに座らせているのかなと思ったので、
そう仮定してお答えしますと
(もし全く見当違いでしたらすみません)


1歳8ヶ月のお子さんには、
大人用のトイレはとても高くて、もしかしたら怖いのかもしれません。
または、足がつかないため、ふんばるのが難しいのかもしれないです。


これを解決するには、
トイレに踏み台(スツール)を置くか、
おまるをトイレの近くに置くことで
お子さんが自分で座れて、
足をつけてふんばることができるようになります。


「ここ(リビング)はおしっこする所じゃないよ
 トイレでしようね」

とお子さんに伝えるのと併せてやってみて頂いて
それでもリビングに逃げるようであれば、
最終手段としてリビングにおまるを持っていきます。
でもあくまでも最終手段です。


ちなみに今勤務している園では、イケアのおまるを使用しています。
全然出ないのに30分おきに座りに来るお子さんもいて、
何ともほほえましいです。


トイレ用の踏み台も、
今はいろいろいいものがあるようです。


お子さんに合うもの
=お子さんが自分でトイレに座れるもの

を見つけられると
トイレ以外のところで排泄するという
大人から見たら謎の行動も
もしかしたら減っていくかもしれません。

お子さんにとって
魅力的なトイレ環境が作れますように。




Q. トイレラーニングと着替えのサポートのしかたについて

【ご相談  2歳4ヶ月 女の子】

こどもがお人形の服を脱がせて
おしっこさせているのを見て、
この春からトレーニングしようとしていたのを
寒い冬に前倒しで始めました。
服の着脱は、手伝ってやっとできる程度です。
この順番は大丈夫なのかな と思っています。

保育園に通った3ヶ月間(1歳10ヶ月から2歳)は、
お友達に触発されたのか
服を「自分で(着る)、自分で(脱ぐ)」
と言っていたのですが、

(引越で再び待機児童となった)今はそれもなくなり
靴や靴下も履かせて〜という感じです。

どういう対応をするとスムーズに自立していくのかなと思ってます。



【回答】

トイレラーニングと
着替えの自立をスムーズに進めるためには
【物の環境】をもう一度、見直してみる必要があります。


見直しポイント① 衣服

以前も衣服の選び方について触れましたが、
montessorilover.hatenadiary.jp


トイレラーニングの時期、衣服は
「子どもの自立をサポートする物の環境」の中でも
特に大切なもののひとつです。


衣服の中でも特に、
ズボンの選び方が重要になります。


2歳児のお子さんでも、自分で着脱できるズボン
という目線で見直すのは


サイズ(小さくないか)
(ピタピタのスキニーより、ゆったりしたタイプ)
素材(よく伸びるもの)
留め具(ない方がベター)


です。

もっと具体的には
脱ぐとき:腰まで下ろしたら、あとはストン!と落ちる
はくとき:両足を入れたらスッと腰まであげられる
ズボンがベストです。


このような目線で選んだズボンとパンツを
トイレラーニングの時期は、
いつもより多めに用意しておくと
お洗濯が間に合います。


もし余裕があれば
ズボンやパンツの前後ろが分かるように
前に印をつけておく
さらに大人の口や手が必要なくなります。



コメント欄で教えて頂いた
無印のズボンや
楽天の関西ベビーというお店にあるズボンがおすすめのようなので
そちらもぜひ参考にしてみて下さい。

www.muji.net


(↑クリックするとお店のHPに飛びます)



見直しポイント② お着替えの場所


低い棚やカラーボックスを
子ども用のクローゼットにして
もしくは高い棚の下の段を
子ども服置き場にして

選んだ服を置いておくと、
「子どもが自分で選んで着替える」環境を作ることができます。


ポイントは

・パッと見てどの服がどこにあるか、視覚で分かるようにディスプレイする
(ハンガーやフックにかける
 またはカゴに入れるなどの見せる収納、
 引き出しならアイテムの写真や絵をつける など)

・服の選択肢は、1つのアイテムにつき、3〜4枚
(残りは洗い替え用に別のところにしまっておき、
 子どもに見えるところは常に3〜4枚)


です。

さらに、子ども用の椅子があると
特にズボンとパンツの着脱は楽です。



「montessori wardrobe」、「子ども カラーボックス」
などのワードで画像検索↓すると
素敵な子ども用クローゼットの画像がいろいろでてきますので、一度ご覧になってみて下さい。

www.google.com


www.google.comwww.google.com





トイレラーニングの時期は
トイレやおまるの近くに

・ズボンとパンツを入れた引き出しやカゴ
・子どもサイズのイス
・汚れ物を入れる蓋つきのバケツ

を用意しておくと

子どもの着替えの「自分で!」を
よりサポートすることができます。


これも

モンテッソーリ トイレラーニング 

で画像検索すると
参考になる画像がたくさん出てきます。

www.google.com




見直しポイント③大人の手伝い方

この記事↓
montessorilover.hatenadiary.jp
でも詳しく書きましたが

「できないところを手伝って
 子どもと協力して行い
 子どもが自分でできたと感じさせる」
ような手伝い方がベストです。


ズボンをはいたときに
前はあげられても、お尻がひっかかった!
できない!やって!
となったら、

前を子ども、後ろを大人が持って
せーので持ち上げる
→はけた!


というような

子どもとのコラボレーション(共同作業)

を描いてお手伝いしてみて下さい。



お子さんが「やって~」と
最初から甘えてきたときには、

全部やってあげると子どもが何もしなくなってしまい、
逆に子どもに丸投げするとかんしゃくを起こしてしまう
という極端な結果になりがちなので、


その間を取って

「一緒にやろうね」と声をかけて
「できないところだけ見極めてお手伝い」
→徐々にお手伝いの部分が減って、
最終的に自分一人でできるようになった

を目指してみて頂ければと思います。


着替えがまだひとりでできないから
トイレラーニングは早い

という発想ではなく、

トイレラーニングも含めて
着替えの練習中

というポジティブな発想で
毎日のお着替えとトイレラーニングを
サポートしていただけたらと思います。


今後、トイレラーニングを進めていくうえで
また何か困ったことがありましたら
ご質問をお寄せください。
(こちらの記事↓のコメント欄にお願いします)

montessorilover.hatenadiary.jp

Q. 子どもに合う園の選び方

【ご相談 ① 2歳4ヶ月 女の子】

待機児童でようやく保育園に入れてホッとしたのもつかの間、
3ヶ月後転勤でまた違う地方に来たため待機児童になり
家庭保育を再開しました。

一度保育園見学に行ったときに、
門の前で後ずさりしていました。

その姿を見て、3歳になってから
保育園か幼稚園に行ってもらおうかと思ったのですが

一度保育園に通う経験をしていたなら、
なるべく継続して保育園へ行くよう努めた方がよいのでしょうか。
モンテッソーリの考え方ではどうなのでしょうか?


【ご相談② 2歳4ヶ月 男の子】

息子の幼稚園を考えはじめています。
住んでいる地域にモンテッソーリ園はないようなんですが
息子に合う園をどのように選んだらよいのか、
園と息子をどのように見たらいいのか
アドバイス頂けたらうれしいです。

先日、いくつかプレ幼稚園の体験会に参加したのですが
息子はなかなかじっと座ってられず先生の話も聞いてませんでした。

そもそもまだあまり言葉を喋れない息子なのですが、
集中力がある子なら
どんな園に入っても楽しめるのかもしれない…とも思いました。

話を聞く、というのを促すのに私が普段できることがあれば教えて頂きたいです。



【回答】

園の選び方についてのご質問を
お二方から同じタイミングで頂きました。
共通するお答えもありますので
この記事の中で回答させて頂きます。


まず、お一人目の

待機児童→やっと保育園入園→その3ヶ月後に引越、再び待機児童に

この流れだけ見ても、
本当に大変でしたね…
と思わずにいられません。


親御さんはもちろんのこと、
お子さんも、急激な環境の変化を体験して
新しい環境に慣れるのに、
今少し時間を要しているのではないかと思われます。


保育園見学をされたときに
お子さんが門の前で後ずさったのは
「え、また環境変わるの?」
ということを無意識のうちに、敏感に察知して
警戒したが故の行動なのではないかと思います。


ですので、このお子さんの様子も鑑みて
「保育園に通っていたから
その後も継続して保育園に通ったほうがいいのか」
というご質問に対しては


「親御さんのご事情が許すのであれば
今、ムリに新しい保育園に入れなくてもよい」


というのが回答になります。


参考までに
AMI(国際モンテッソーリ協会)の見解は


「0,1,2歳児クラスの施設は、
午前中〜お昼過ぎの4時間程度を
子どもが過ごすことが理想的であり

長時間子どもが過ごす必要がある施設は、
働かなければならない大人の方の都合に合わせたものである
(だからこそ、子どもにとってよりよい保育環境を提供できるように
施設の大人が試行錯誤することが求められる)」


ということですので、
もし親御さんが
今すぐ働きたい、子どもを預けなければいけない
のではないのなら、

お母様が最初に感じられた通り、
3歳を待って、保育園または幼稚園をお探しになるとよいのかなと思います。

今は、新しいおうち、新しい場所に慣れようと一生懸命の時期なのではないでしょうか。



そしてここからは
お二人目のご質問にも共通する
「我が子に合った園の選び方」
についてです。

これに関しましては
あくまで私の考え・意見になりますことをご了承ください。
(私というフィルターを通しているので
 モンテッソーリエッセンスは必ず入りますがw)


先日のプチトークイベントでも
「先生(私)だったら
 どういう目で園を選びますか?」
と熱心に尋ねられ
なかなか頭をひねったのですが


一つの目安となるものに


園の子どもと接している先生方が
笑顔かどうか


があるなぁということに
そこで気づかされました。


子どもの周りにいる大人が
笑顔で過ごせているかどうか

これってすごく大切なことです。


この笑顔には、

子どもが好き
子どもと過ごす時間が楽しい

はもちろん、

この仕事が楽しい、安心して働けている

という気持ちも現れていると思うのです。



大人は、子どもにとって
大切な【人の環境】
です。


6歳までの吸収する時期は特に
大人がどのような気持ちで、どのような態度で
過ごしているか
ということを、スポンジのように吸収して
自分を作っていきます。


子どものそばにいる大人が笑顔である
ということで

あなたと一緒にいて楽しい
あなたと過ごすことは私にもいいことだ
あなたがいてくれて嬉しい
あなたの存在が、大切で愛おしい

という無言の、でもとても大きなメッセージを
子どもは無意識のうちに受け取っています。


これは子どもの

私がいるこの世界は、いいところだな

という、
「世界への基本的信頼感」を育む環境です。


これは
人生を歩んでいくために必要な
精神的な2本の脚

のひとつです。

(もうひとつが、自分はこれだけのことができるという「自己への基本的信頼感」です)


先生の笑顔というのは
この「世界への基本的信頼感」が育まれる環境の
1つの目安となります。


逆に
先生の笑顔が少ないな
と感じられる園は


何かしらの理由で
先生自身が満たされていない
子どもに笑顔で接する余裕がない
という可能性があります。


先生が笑えていない、その背景には
様々な理由があると思うのですが、


・子どもより自分が主役の保育
 自分の思い通りに動かない子どもは好きじゃない 
 という考えがどうしても抜けない。
 だから子どもとしょっちゅう対立関係になってしまい、
 怒ってばかりになってしまう。
(本当に本当に残念なんですが、まだまだ少なからずいます…)


・子どもと接するのが好きでこの仕事に就いたはずなのに

書類作業や作り物など、保育以外の業務が多過ぎる
就業時間が長過ぎる。
休憩や休みが充分に取れていない。
行事が多過ぎ、準備に追われ過ぎて肝心の子どもと向き合えていない。
お給料が(仕事内容の責任の重さや大変さに比べて)安すぎる。

 など、勤務上のシステムが悪いため、
 気持ちの余裕がない、だから笑えなくなっている。


・職場の先生どうしの人間関係に疲れている 
 本当は子どものために変えたほうがいいんじゃないか
 と思うことがあっても、言えない
 もしくは聞いてもらえない。自分が折れて従うしかない。
 でもそれってすごく疲れる。だから笑顔がなくなってしまう


などなど、自分の経験からパッと思いつく原因を挙げてみました。
(暗い話になってしまってすみません)





先生が笑顔
=先生がハッピー
=そこにいる子どももハッピー


だからこそ、
先生が笑顔でいられる園って
とても大事だなぁと感じます。


保護者の立場としても
笑顔の先生の方が、安心すると思います。

何か子どものことで相談したい
と思ったときに言いやすいのも、
仏頂面よりは笑顔の先生だと思います。


もちろん、園にいる子どもたちの笑顔があるのは、大前提で。


保育園、幼稚園に我が子を預けるということは
自分ではない他の人に、時間・期間限定とは言え
子育てや教育を委ねるということなので


100%、自分の考えや理念通りに育ててくれるかというと
それはまずムリといいますか、
まぁ難しいことなんですが


もし何か、園や先生の対応に対して
モヤモヤしたり、疑問に思うことが出てきたときに

オープンに聞ける雰囲気なのか、
シャットアウトされた雰囲気なのか

というのは、長い目で見てけっこう大事です。


その目安が
先生たちの笑顔
なのかな〜と思います。




そこも含め
見学に行ったときに
もしくは公園などの公共の場で
園児や先生たちを見かけたときに
親御さんご自身が感じ取った雰囲気や空気は
意外と無視できないと思います。


ちょっと違和感…
なんかもやもやする…


というのも、充分な判断材料になります。



もちろん、危ないことを止めたり
子ども同士のいざこざの仲介をしているときは
笑顔ではないですが。(当たり前か)




ちなみに、
「園見学に行ったときに、子どもが話を聞けなかった」
のは、2歳児の自然な発達なので、心配し過ぎないで下さい。

自分が興味あること、楽しそうなこと
にしか向かえないのが自然な時期です。


大人向けのお話は
お子さんにはきっとつまらなかったことでしょう。笑


お子さんが興味があること、
例えば車、電車が好きなら
車や電車の絵本を読み聞かせることを
毎日毎日繰り返していると

気づいたら、他の長い絵本でも聞けるようになっていた
という成長はありますが
それはあくまでも結果であり

絵本は、聞けるようになることが目的ではなく
親子で一緒に楽しむものなので

一緒に楽しんで、結果として、
長いお話も聞けるようになった!

くらいの気持ちで
絵本を一緒に読む
というのは、おうちでもできることかな~

そのくらいしか思いつきませんでした^^;

(でも何度も言いますが、
 話を聞くことを「目的」とせず
 おまけの「結果」そうなったらラッキーくらいで)



話が長くなりましたが
(いつもよ)

いい園だなと思える目安の一つは
「先生の笑顔」


あとは、園の方針や規模
園庭の有無などの物の環境と
お子さんの性格がマッチしているかどうかを
親御さんがよく考えて判断していただければと思います。
(至極当たり前のことしか書けなくてすみません)


お子さんに合った園に巡り会えますよう
お祈りしています。

Q&A 回答へのご感想と新たなご質問

トークイベントの準備に夢中になりすぎている間に
こちらの方にも回答へのご感想と
新たな質問が2つ書き込まれておりました。
気づくのが遅れてすみません。


偶然にも、頂いているご質問がお2つとも
「幼稚園・保育園の選び方」
に関してなので
お一人ずつ答えさせて頂きます。
少々お待ちくださいm(_ _)m



さて、
「子どもが集中するには①〜③」のご質問を頂いた方から
嬉しいコメントをお寄せいただいたので
匿名で抜粋して掲載させて頂きます♡



「記事を見て以来、
できる限り観察をしてみることにしました。

確かに翌日に料理をしないと言ったときは、
別のおもちゃで遊んでいたかもしれません。

別の日に、誘ってはいませんでしたが
卵をまぜていたら、走ってやってきて
ステップを運んできたので、させてみました。

手が汚れると、すぐに混ぜるのをやめてしまいましたが
ためしに具材を入れるのをやってもらうと
また混ぜ始めました。
ひとまず、料理自体が嫌いなわけではなさそうです。」



「これまでは、 掲示の仕方が分からない、
説明しても聞いてくれない、
使い方が多少間違ってもいいからやらせてみよう(掲示なし)
→使い方違うのがやっぱり気になる。
 これをこうやるよと言いながら手出しする。
→自分でやりたがり、ふてくされる。
→ママやってになる。
 私も根気がないと思う。

という感じでした。。
もったいないことでした。
子どもが最初から根気がないのではなく、
私自身が、子どものやる気をそいでいたと気づきました。

なのに、あまり子どもを観察せずに、
真新しいものに飛びつき、食いつきが悪いとまた別のものに、、、
子どもからしたらいい迷惑ですよね^^;。

いま、少し難しいことになるとすぐに「ママやって」になります。
そういうときは、まずは、いっしょに協力しながら行う、を意識したいと思います。
(中略)
難しすぎることはお休みして
息子をよく観察して、発達にあわせて
できそうなこと、興味をもってそうなことから始めてみます。


この記事を読む前、
コートをハンガーにかけることをルーチンにしていたのですが、
できなくて難しくて、コートを放置したり
毎回きーっとなって、機嫌が悪くなってしまっていました。
よかれと思っていたことが子どもを苦しめていました。

いまは撤去して
コートはただフックにひっかければよいとしました。
笑顔が増えました。

また、「やり方が違っていても、目的さえあっていれば見守る」は
私が強く自分に言い聞かせて、
つねづね思い出せるようにしようと思います。


うれしいことがありました。
料理で、たまごを混ぜてもらうことを
したいというときだけしてもらうようにしました。

最初は混ぜ方も下手だし、
混ざってなくてもすぐに「終わった」といって
手を止めていたのですが

「もう少し混ぜて」と言いたいところ我慢して、
変化をもたせるために好きな作業をおりまぜた
(調味料などを自分で卵に投入してもらった)ところ、
まぜる動作を再開する

という感じで無理なくしてもらっており
最近、混ぜるのがとても上手になりました。

混ぜ方も最初は変な力が入っていたのが、
私のやり方と似てきて、
卵の黄身と白身も綺麗にまざって、
それを見たときは、とても感動しました。


まだいまだに、集中してやるような活動はなく
電車遊びもいっしょにしたがりますが
料理に関しては、自分で椅子をもってきてキッチンに立ちたがるので、
させてあげられること(投入したりちぎったりまぜたり野菜を洗ったりといった簡単なことのみですが)をいっしょにしていきたいと思います。 」




ありがとうございます!!!(感涙)


この、少しの期間での親御さんの変化、
そして親御さんが変わったことで
お子さんも変わり、
親子関係がよくなったことが
このご感想の文章から伝わってきて
私もとても嬉しいです。


そしてご質問にこたえようとすることで
私自身の大きな学び直しにもなっていますので
本当に本当にありがたいです。


ご質問は随時受け付けておりますので
どうぞご遠慮なく(社交辞令ではなく本心です)
お寄せ下さい。

(おこたえにお時間かかってしまうことだけご了承下さい)