モンテッソーリアン、里親になる。

10年モンテッソーリ教師をやってみて向いてないことが分かった(笑)ポンコツモンテッソーリアンの里親活動奮闘記録。

子どもの家事参加 食事の支度編

大人の家事に子どもも参加して一緒に楽しむことで「子どもがいて家事もままならない」ストレスを減らす

という発想のもと、子どもの食事の支度への参加方法、どのくらいの時期にどんなことが子どもにできるのか、園での活動を思い出しつつ書いてみます。


・バナナを切る(1歳半~3歳半頃)

必要な環境(道具):
子どもサイズのまな板、バターナイフ、トング、
お皿とフォーク(トレーにのせておく)
バナナ、バナナの皮入れ(ボウルや包み紙)
洗い桶

バナナはあらかじめ半分に切っておく。
これらの道具を子どもの高さのテーブルにセットしておく。

やり方:
①バナナの皮を向く。皮は皮入れに。
②バナナをバターナイフで切る。
 ☆切り方を見せるときのポイント;
奥(ナイフの先)を支点にして固定し、手前(持ち手に近い方)を下におろして切る。ゆっくり。
添える手は猫の手。
(…文章で伝わるのかなこれ…動画ほしいな…)
③切ったバナナをトングでお皿に移す。
④トレーでお皿を他のテーブルに運び、食べる。
⑤使った道具を洗い桶に入れる。

ポイント(子どもにとって興味があるところ):
切るときの動き。
トングではさむ。


これは先日お手伝いに行った園でも、1歳半くらいのお子さんがやっていました。午前中のおやつの時間に。
おやつを1歳半の子どもが自分で用意して食べるっていうのが、初めて見たときは新鮮で新鮮で。
子どもって環境と見本さえあれば、こんなこともできるのか~!と。

ヨーグルトとお砂糖かけて食べてもおいしそうですね。じゅる。


この「切る」練習を、手が切れないバターナイフでたくさんしておくと、バターナイフからフルーツナイフ(小さな包丁)に変えても、慎重に切ることができます。


・野菜を切る(年少さん~)

あらかじめスティック状に切った野菜を、バナナと同じ手順で切る。プラスもうひと手間。

きゅうり→トングでお皿に移したあと塩をふり、つまようじを刺す。

りんご→切ったら塩水につけ、それからお皿へ。

大根→切ったらタッパーに入れ、塩昆布をトングでひとつまみ入れて、ふたをして振る。茶色くなったら味見をしてお皿へ。即席漬けのできあがり。
(きゅうり、白菜、キャベツでもできます)

できあがったものを、周りの人にも配って食べてもらうと、作る喜び倍増のようです。そのためのつまようじ。「おひとついかがですか♪」とお部屋をまわる姿は、さながら試食コーナーの販売員。

大根と塩昆布の即席漬けは、あかねで実際にやってみて、子どもにも大人にも(笑)人気でした。
誰が作ってもおいしいんですよ~。普通に副菜として食卓に出せるレベルのおいしさ。ありがとう塩昆布。

包丁は見ててハラハラしちゃうかな…という方は、白菜やキャベツなど、手でちぎれる葉野菜を即席漬けにしても楽しいと思います。

子どもが切ったりちぎったりした野菜を材料にして、あとは大人が調理するだけでもいいんです。
食べるときに
「これ○○ちゃんの切った野菜だね♪」などと言いながら楽しく食べられます。

他には、思いつくままにあげると、

・水をはったボウルで野菜を洗う
ミニトマトのヘタをとる
・レタスをちぎる

ここにツナ缶やスライスオニオンやワカメを入れればサラダの完成。

・ミニマッシャーでふかしたポテトをつぶす
・ゆで卵の殻をむく(これは意外と難しいかも)
・きゅうり、ハムを切る
・調味料と混ぜる

でポテサラを作ったりも。

・煮干しの頭とはらわたをとって分ける→お出汁に
・ごまをする、とうふをつぶす、つぶしたとうふを布巾で包んでしぼる、ゆでたいんげんとしょうゆと混ぜる→ごま和えに


などなど。

一度にいろいろやると大変だと思うので、まずはどれかひとつ、その時の子どもの手の動きをよく見て、できそうなこと、やりたがりそうなことに誘ってみるといいのかな~と思います。

最初は時間がかかり、洗い物が増えたりこぼしたりで手間も増えるかもしれません(汗)が、繰り返すうちに動きが上達して洗練されていきます。

…最初の「大人のストレス軽減」目的からだいぶ逸れてしまったような気がする(^^;

でもやってみたら分かるんですが、楽しいんです、子どもと料理するの。子どもサイズの道具と、やり方をゆっくり見せる手法があると、小さな子でもけっこういろんなことができます。感動をおぼえるほど。


自分で作ることに関わると、それを食べる楽しみも倍増。今まで食べられなかったものが食べられるようになることもあります。
なんで自分の作ったものっておいしいんだろう…愛着がわくのかな。(これは新米主婦である私の感想でもありますが。笑)


一緒に作って一緒に食べるとおいしいね
というのが伝わる範囲で、大人も子どもも無理せず楽しめるといいなと思います。