モンテッソーリアン、里親になる。

10年モンテッソーリ教師をやってみて向いてないことが分かった(笑)ポンコツモンテッソーリアンの里親活動奮闘記録。

子どものために

前回の記事「人の力を活用する力」
montessorilover.hatenadiary.jp

を書いたのとちょうど同時期に
こんな記事を目にしました。

mainichi.jp

このアンケートをとってるのが玩具会社なので
スマホ玩具の宣伝用のアンケートだとは思うんですが、
私が気になったのは

お母さん自身が
子どもにスマホはよくないよな…
と感じながらも、それでもスマホを使っている

という現実の部分。

(以下記事より)

「子どもをスマホで遊ばせたことがある」と回答したのは63.3%。
このうち、スマホで遊ばせる理由の内訳;
・自分の時間を確保するため=73.3%
・電車やバス、自家用車での移動中=49.0%
・ごほうびとして使わせてあげたい時=23.7%
・子どもと話題を共有したい時=23.5%

 さらに「スマホで遊ばせたことがある」と答えた母親のうち、
「よくないことだと思う」と「ややよくないことだと思う」
が合わせて76.3%
に上り、
罪悪感を感じている母親が多いことが浮き彫りになった。


これって、現実的に、物理的に、
スマホにしか頼れない状況
ってことだと思うんですよね。。。
お父さんでも他の家族でも近所の人でもなく。


お母さんが子育てをひとりで背負ってる絵がぽやんと浮かんできました。


昨日、
みんなの目で、
子どもひとりひとりを丁寧に見ていくことが、
子どもにも大人にもいい結果になる

ということを書いたばかりだけど、
お母さんたちの現実は真逆なんだな…
と感じてしまいました。


でね、そんなこと言ってるくせに
私自身も、前にこんな記事書いてるんです。

montessorilover.hatenadiary.jp

ここで私は、
スマホ(やデジタル機器)を乳幼児期に使わない方がいいよ~ 
ということを、
スティーブ・ジョブスの子育て話を引用しながら
モンテッソーリの理論も織り交ぜて書いたんですが

ジョブス自身が、夕食を家族と一緒にとったり
家族との会話を楽しんだりしている。
つまり
お父さんが一日の生活の中で
子どもに積極的に関わっている

という点にも注目すべきでした。

子育てをスマホに頼らなくていい関わり方を
お母さんだけじゃなくてお父さんもしているおうち。

仕事で夜遅くまで帰ってこないお父さんを待ちながら
お母さんが子どもをお風呂に入れたりご飯を食べさせたり
寝かしつけたりしながら、長い時間を過ごすおうち。

この差は、大きい。

だからスマ放置なんて言って
お母さんばかり責められるのは、なんか違うと思うのです。

(あっ当然だけど、仕事で遅いお父さんも責めてないです。ていうか個人攻撃する気は全くないです)


そもそも私自身、
長時間労働&長期不在が当たり前の商社マンの父と
専業主婦の母に育てられて
「子育てはお母さんがするもの」
という昭和な価値観がつい最近まであったんです。

でも共働き世帯が専業主婦世帯を超えてる時点で
この価値観ってかーなーり、終わってるんですよね。
だってどう考えても無理、
ひとりで仕事も家事も子育ても、って。

私に至っては仕事と家事だけ(子育てなし)の時点で
かなりいろいろ手抜きでございます。


だけど今まで、この価値観でもって
スマホよくないの記事もそうだけど)
子育てをひとりで背負ってる立場の人を
無意識に責めてたんだなぁ

と反省しました。


実は保育園でも、
親御さんが明らかにお休みの日に子どもを預けると
「お休みの日くらい、子どもと過ごせばいいのに」
という声がどこからともなく聞こえてきて、
私も今まではそれに同調してたんですが

保育園に勤めるモンテッソーリ教師という立場として
子どもの健やかな育ちを最大限に応援する身としては

親後さんがひとりで子育てを抱えこまないように
自分の時間を持てるように
気分転換できて、笑顔で子どもに関われるように
お休みの日でもお子さんを気持ちよくお預かりする。
そしてお子さんの自立も最大限支援する。

という応援のしかたもあるんだな
と今は感じてます。


教師の合言葉が
「子どものために、ひとりでしようとするな」
だとしたら、

子育てをしている人
の周りにいる者の合言葉は
「子どものために、ひとりでさせようとするな」
だと感じた記事でした。

自戒を最大に込めて。今後の記事の書き方も見直そう。