モンテッソーリアン、里親になる。

10年モンテッソーリ教師をやってみて向いてないことが分かった(笑)ポンコツモンテッソーリアンの里親活動奮闘記録。

食わず嫌いへの対処

前回の記事から突然思い出したのですが
私は小さいころ、なかなかの食わず嫌いでした。

とにかく初めて見るお料理や食材には
まったく手をつけようとせず
周りの大人にも

「食べたことないんでしょ?
一口食べてみて、イヤだったら食べなくていいよ」

とさんざん言われるも、手が出せず…

でもそのお料理がもうなくなるって頃になって
やっと一口食べてみて

私「…おいしい。」
親「でしょー!って今頃(苦笑) もうないよ!
  だからもっと早く食べてみればいいのに~」

というやりとりが何度もありました。

大人になった今となっては
あれはなんだったんだろうと自分でも思うのですが

たぶん慎重(またの名を臆病)な性格が
関係していたのだと思います。


新しいこと、見たことのないもの、
自分がまだ知らない、
体験したことのない世界に対して

「ワクワク」を感じる子ども、
「怖い」と感じる子ども。

この2つは相反するタイプです。

私は完全に後者の子どもでした。
今もその傾向は残っています。


未体験の世界への恐れが
食事の場面で現れるのが
「食わず嫌い」
という状態なのだと思います。

だとしたら、
対処法として考えられるのは

体験を増やせるような環境は常に用意しておく

ということです。


母は、私の食わず嫌いにも屈せず
毎日いろいろな食材やお料理を
食卓の上に用意してくれました。
たとえ私が食べないと分かっていても。
(私が親だったらめげそう…ありがとうございます)

このことは後々
私が何でも食べられるようになったことに
つながっていると思うのです。


食卓に上がっていれば
口には入れられなくても、
食材やお料理の色や形を目で見て、
その匂いをかいで、
お箸やスプーンを通して感触を確かめられます。

味を確かめるまでいかなくても
それ以外の感覚を使った体験をしておくことは
世界を広げるカギになります

もし母が、どうせ私が食べないからと
私の食べられるものだけを食卓に出していたら
私の食の世界は、
今ほど広がっていなかったんじゃないかと思います。


さらに、
一緒にお料理をする機会があったら
実際に手で触ったり
切るときの音を聞いたり
五感を通した体験がもっと増えます。

食材となる野菜を育てる体験や、
収穫体験ができれば
五感がさらに刺激されて
その世界は広がり、深みを増します。

以上二つは
母がのちにモンテッソーリを知ってから
「あのとき知っていれば、こういうこともできたのにっ」
と言っていたものです。


もし、今現在
お子さんの食わず嫌いで悩んでる方がいらっしゃいましたら

食の五感体験を増やす

をキーワードに、できることからやってみてはいかがでしょうか。