モンテッソーリアン、里親になる。

10年モンテッソーリ教師をやってみて向いてないことが分かった(笑)ポンコツモンテッソーリアンの里親活動奮闘記録。

いいところ探し

前園の先生から、ものすごく素敵なメッセージをLINEで頂いたので、自分の反省に生かしつつ皆様にもご紹介します。


先生の娘さんはモンテッソーリ園を卒園後、小学校に入りました。そのとき、環境の変化に最初は少し戸惑い、馴染むのに少し時間が必要だったそうです。

そして馴染んでくると、今度はお友だちや環境の違いに対して納得いかないことを、お母さんである先生に伝える日々が続きました。
そのときに先生が娘さんに伝えたことは;


「いいところ探しをしてごらん。
誰にでも、どこにでも、
いいところが絶対にあるから
お友だちや学校のいいところを探して、
見つけたら教えてね」


それからというもの、娘さんの話すことが変わりました。

ママ、○○ちゃんすごいんだよ、
鉄棒がすごく上手なの!
大きな声でお返事できるんだよ!…


お友だちもたくさんでき、
学校生活が楽しくなりました。


その娘さんは今もお友だち作りがとても上手で
ご自分のお子さんと同じくらいのお子さんを持つお仲間と、週一で集まってはワイワイ楽しくやっているそうです。(素敵な写真付きでした!)


小学校に上がったときの娘さんと
今の私は似ているな。

我ながらそう感じます。

このLINEを頂いた前日、あかねの卒園式にまた図々しく顔を出し、片付け後に先生方とお話ししたときに
いかにあかねが、子どものことを本気で親身になって考えている素晴らしい園か、それが外に出て他の園を見てすごくよく分かったという話を興奮ぎみにしました。
まぁ要するに他の園の悪口や批判の類です。。。


このLINEを下さった先生も、モンテッソーリ園と普通の園の違いに驚いた体験があり、でも娘さんへの助言を今度はご自分に言い聞かせたところ、
普通園でも親しい同僚が増えて、モンテッソーリとは言わなくてもこちらの伝えたいことが伝わりやすくなり、実践してくれる方も増えてきたとのこと。

その体験をもとに、今の私にもアドバイス下さったのでした。


実はつい最近になって、ブログを読み返してみて
(悪口ばっかりだな、これはよくないな)
と感じていたところでした。

そして「方法」や「物の環境」にこそ不満はあれど
その人自身に不満があるかというとそうではなく、
むしろいい人たちばかりだということに気づき始めたところでした。(だからなおさら本人にうまく伝えられず、こっちで悪口や批判ばかり書いてる自分に嫌気がさしたわけですが)


そんなときにこの「いいところ探し」のメッセージを頂いて、すごくタイミングよく、腹にストンと落ちるものがありました。


新しい職場には、いろいろな方がいます。

モンテッソーリの保育を何十年もされてきたベテラン先生。
モンテッソーリの教具作りに特化されたご年配の先生(保育はされたことがないとのこと)。
モンテッソーリのプログラムを海外で学んだけれど、保育のお仕事は始めての先生。
保育経験は長いけど、モンテッソーリは知らない先生。
そして、保育経験=モンテッソーリ経験4年の、やっと少し分かってきたけど、まだまだ学びが必要な私。


おそらく、何も努力しなければ、ぶつかる要素の方が多いチームです。
モンテッソーリの先生としての経験の有無や価値観の違い、保育士としての経験の長さや価値観の違い、雇用形態や立場の違いなどから、聞きたいことや言いたいことを変に遠慮したり、でもおさまらないことが陰口で噴出したり。

でも「子どものためによりよい保育を」というところを見ているのは、ほぼ共通しているのかなとも感じます。

だからこそ熱くぶつかることも多いわけですが、
そこで疲弊して肝心の保育に悪影響が出ないように
(余談ですが保育士が辞めるまたは潜在保育士が保育士にならない理由のひとつに職場の人間関係があります)

相手の意見に耳を傾け受け止めながら、自分の意見も提案してみる、
わからないことや違和感は口に出して聞いてみる、聞かれた方は聞かれたことを責任を持って説明する、

必要以上に感情的にならないニュートラルなスタンスが、いいチームワークを作るために必要な気がしています。

そしていいチームワーク作りに欠かせないキーワードのひとつが
「いいところ探し」
なのではないかな、と感じるのです。


育つのは、子どもだけじゃないな
いい先生は、子どもと一緒に大人も育てて下さるな

と改めて感じた、あかねの先生とのやりとりです。
私にとってのモンテッソーリの「実家」と勝手に称してますが、笑
これからもいろいろ教えて頂けたら嬉しいです。