モンテッソーリアン、里親になる。

10年モンテッソーリ教師をやってみて向いてないことが分かった(笑)ポンコツモンテッソーリアンの里親活動奮闘記録。

【物の環境】活動の始まりと終わりがわかる 

物の環境シリーズか続いております。
今回は
「活動の始まりと終わりが分かりやすい
 セッティングのしかた」
について。


実習園で

トレーの上に、活動で使う道具がセットされている

のを初めて見たとき、
なるほど、こう置けばいいのか!(*´∀`)
とちょっと感動しました。


例えば、「ハサミで紙を切る」活動だったら、

・子どもサイズのハサミ
・紙(初めは一度で切れる短冊状の画用紙)
・切った紙を入れる小さな袋
・袋の口を閉じるシール

が、子どもサイズのトレーの上にのっていて
そのトレーが棚にセットしてある状態です。

子どもが「あ~ハサミやりたい!」と思ったら

そのトレーを机に運んで
好きなだけ紙を切り刻み
切った紙を袋に入れて
シールでふたをする。
終わったら道具を全部トレーに置き、トレーを棚に戻す。


始まりと終わりが、子どもにも大人にも分かりやすいセッティングです。

この分かりやすさが優しさで、

例えば秩序の敏感期の子どもなら
トレーを置く場所がいつも決まっていれば
頼まれなくても必ずそこに戻そうとしますし

万が一、戻すのを忘れてしまっても
「終わったけど戻してない」ことが一目瞭然

なので、
(ん~、出しっぱなしだけど、終わったんだかまだやるんだか分からん…)ということが減り、「終わったら戻そうね」と声をかけやすくなります。


この「活動ごとに道具をまとめてセットしておく方法」は、おうちでも取り入れられそうです。

例えば粘土だったら
・粘土を入れた容器
・粘土板
・型
・スティック
・小さなビニールシート

などを全部、ひとつのトレーの上にのせて
いつも同じ場所に置いておく。
(トレーにのる量にするのもポイントです)

折り紙なら
・折り紙(数色を数枚ずつ)を入れた容器
・折り紙の本
・ハサミ(切り込み入れたりするのに使う)
・のり

をトレーにセット。


お絵描きなら

・画用紙(トレーにのる大きさに切る)
・描くもの(クレヨン、色鉛筆など)


ビーズ通しなら

・ビーズを入れた容器
・ビーズを通すひもやモール


という具合に、使う道具をまとめてトレーにセットしておきます。



大人は何か目的のことをするとき
「あれとあれと、あとあれも」
と使うものを各収納場所から持ってきますが、
このやり方は幼児期の子どもにはむずかしく
セッティングの段階で大人の手を借りなければならなくなります。
「ね~○○どこ~?」といちいち呼ばれるのは大人も面倒です。
そして使った道具をそれぞれの場所に戻す片づけはさらにむずかしく、ゆえに出しっぱなしで怒られることに。


このワントレーセッティング(こんな言葉あるのか?笑)だと、

①子どもがやりたい!ときに始められる
②心行くまで充分活動に没頭できる
③終わったあとも自分でかたづけられる

この3点セットの「できる」、
大人の手を借りずに、子どもが始めから終わりまでひとつの活動ができる環境は、
【子どもの集中を邪魔しない】ことにもつながります。

あ、子どもの集中が何で大事かってこと、
書くって言っててまだ書いてない…(>_<)
次回はそれだな!


というわけで今回は、
【始めと終わりが分かりやすいセッティング】
のススメでした。
お試しあれ~(*^^*)