モンテッソーリアン、里親になる。

10年モンテッソーリ教師をやってみて向いてないことが分かった(笑)ポンコツモンテッソーリアンの里親活動奮闘記録。

敏感期って何? 

ということに触れずに前回の記事でさらっと運動の敏感期のことを書いたのですが、やっぱり一度はちゃんと理解しておいた方が今後の内容もより分かりやすくなるかと思うので、今回はその話を。
ご存じの方も復習も兼ねておつきあい頂ければ幸いです。(むしろこれを書くにあたって私自身が本やノートを引っ張り出して復習しまくってます、汗。)

敏感期の例で必ずといっていいほど出てくる蝶の例を。え、人間じゃないの?っていう。(笑)


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ある種類の蝶は、卵を枝の根元に産みつけます。これは外的や雨風から卵を守るために備わった本能です。
でも卵から孵った幼虫は、枝の先の柔らかい新芽しか食べられません。

エサの場所が遠く離れていて、しかも生まれたばかりの幼虫がどこにエサがあるのか知っているわけがないのに、それでもちゃんと枝先に向かうのは、
この時期の幼虫が【光に対する強い感受性】を持っているからです。

光に対してとても敏感に反応し、光の方向に進んでいった結果、エサとなる新芽にありつけるというしくみです。

さらに興味深いのは、幼虫が育って根元の固い葉も食べられるようになる頃には、この光に対する敏感性は消えてなくなるということ。
新芽しか食べられない時期【限定】の特性なのです。

この
・生物のある時期に、期間限定で見られる
・環境に適応するために、ある特定の要素に対して感受性が強くなる

時期を敏感期と呼びます。

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モンテッソーリはこれと似たような現象が人間の子どもにも見られることを発見しました。

人間の敏感期には、秩序、感覚、言語、運動、社会性など(他にもいくつか)があり、これらの敏感期はほとんどが6歳までの乳幼児期に集中しています。

(余談ですが離乳の敏感期もあるそうです。これは私も今後のために知っておきたいところで、これから勉強予定です。ワクワク。)

これは私の感覚ですが、敏感期の一つ一つの特徴と時期を知っておくことで
・今までの子どもに対する認識が変わる
・子どもという存在が興味深く面白いものに感じる
・大人と子どもの関係を、より良い平和なものに作り替えていける
など、大人にとってもメリットが多いという印象があります。

何より、期間限定の敏感期を逃すということは、発達の旬を逃すということ。後で同じことを習得しようとしても、相当の努力が必要になり、しかも敏感期のときほどはモノにできないのです。

母が失敗と言っていた理由の一つはこれだそうです。もっと早く教えて欲しかったと何度も言ってましたね…
その気持ち、よく分かります。何より私自身が、(努力でカバーしきれないくらい苦手なことがあるのは、敏感期を逃したからかもな~)と感じずにはいられないことがいくつか思い当たるので。
この点については、私の失敗例で今後お伝えすることができると思います。笑

でも決して、母の私に対する育て方を恨んだり憎んだりしている訳ではないですよ、念のため。むしろ感謝することばかりで、そこも含めて今後書いていければいいなと思っています。

そして、敏感期を逃したらもうダメなのか、私の子育てもう終わりなのか、と感じられた方がもしいらっしゃいましたら、申し訳ありません。
そんなことはありません。と旬を逃した点が多々ある私がそう感じています。そこも今後書きたいところです。
あぁ、書きたいことだらけだ…気ばかり焦りますが、でも一つずつ丁寧に、焦らず焦らず。←自分に言い聞かせています。

次回からは、敏感期の一つ一つについて、あかねでの思い出も絡めつつ例を挙げて書きたいと思います。