モンテッソーリアン、里親になる。

10年モンテッソーリ教師をやってみて向いてないことが分かった(笑)ポンコツモンテッソーリアンの里親活動奮闘記録。

Q. おうちの環境の整え方 4.寝室と着替えの場所

シリーズ第4弾。(勝手に分けてるだけだけど)

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私がおうちの環境を考える際、
着替えの場所はどこがいいかな〜
と考えた結果、寝室かな?と思ったので
セットにしてみました。

もちろん、日常の生活の中では
お風呂のあとは脱衣所でパジャマに着替え、
トイレの前後はトイレの近くで着替えることもあるので
着替えの場所はおうちの中でも分散しがちですが

まとめてお洋服を置いておいて
そこから子どもが自分で着替えを用意する場所
という意味での着替えの場所だと捉えておいてください。


〈不要なもの(引き算)〉

・おもちゃ:寝室や着替えの場所の近くには置かない。

前回、おもちゃをリビングにしたのは、
親御さんが見守れるという理由ともう1つ、
活動の場所と、寝る場所・着替えの場所は分けたほうがよい
という観点からです。
(園でも、ロッカールームと遊ぶ部屋が区切られていることが多いかと思います。)


幼いお子さんほど
目の前の刺激にすぐ反応してしまうので
寝室や着替えの場所の近くにおもちゃがあると
着替えに集中せず、裸のまま遊ぼうとしたり、
寝る時間になっても全然寝ない…
ということになってしまいますので、

おもちゃは寝室・着替えの場所から離れたところに置きましょう。

遊ぶ部屋と寝室が兼用の場合は
着替え時・就寝時間には、おもちゃに布をかけるなどして、
お子さんの視界から消し去ってください(笑)




〈必要なもの(足し算)〉

・子ども用簡易ワードローブ
・着脱用いす またはスツール
・脱ぎ着しやすい服


上のお子さんがすでにやっているとのことなので、
下のお子さんもそれを真似してできるように
2人分用意できるといいですね。

置き方はそれぞれのおうちのスタイルでOKです。
かごや棚、引き出しに各アイテムを2,3枚ずつ入れておいてもいいですし、
ハンガーに吊るしておいてもOK。
(難易度としては、かごや棚の方が易しいです)

ワードローブ自体、専用のものを買わなくても
大人用の物の下の段を使ったり
カラーボックスでDIYしたり
いろいろと工夫できます。
(と言いつつ画像が参考になるので商品紹介だけはしておきますね↓)

また、いすも大人用スツールの脚を切って高さを調整することで
お子さんにピッタリのものを提供することもできます☆

次回は玄関について。





Q. おうちの環境の整え方 3.リビング

前2回からの続きです。
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今回はリビングについて。


〈危険回避(引き算)〉

・体重をかけたら倒れる・壊れるおそれのある家具をいったんしまう。
 家具の角をガードする。

・鍵・カード類などの貴重品は子どもの手の届かないところへ。
(家具の隙間に入れられて数日見つからなかったという被害例もあり)

・大きな観葉植物も、つかまり立ちをして倒してしまったり
土を口に入れたりするので要注意。

・窓やドアにストッパーをつける(指はさみ防止)

・その他、さわられたくないものは高い所へor見えないところへ。
すべってしまう大きなラグなどは、いったんしまうか滑り止めをつける。

子どもがリビング全体を自由に動き回ることを前提に
安全を一旦見直します。


〈必要なもの(足し算)〉

・玩具用の棚

棚におもちゃをディスプレイするように置くと、子どもも戻しやすく、部屋もそこまで散らかりません。
おもちゃが多すぎると刺激が多すぎて、ひとつのものに集中する時間は短くなります。
6種類を目安に、お子さんがよく遊ぶものを中心に置いてみて下さい。
(カラーボックスを横置きにして、1つの段に1つずつ、上に3つというイメージ)

兄弟がいる場合は、高いところに上の子の物、低いところに下の子の物
というように、高さの差を利用してみて下さい。

おもちゃは、手をよく使うブロックやカプラ、
幾何立体の感覚を養うマグフォーマー、
動物のリアルなフィギュアや、トミカの働く車(ミニカー)などもおすすめです。

(もちろん今大好きなお人形やおままごとも出しておいてあげて下さいね。
純粋なモンテッソーリ園では、
おままごとをするなら本物でさせてあげましょうという考え方のもと
置かない園もあるようですが
ご家庭ではすべて本物で行うのは難しい場合も多いので
お子さんの見立て遊びはじゅうぶんに見守ってあげて下さい)


・子ども用の机と椅子

これも、上のお子さん用と下のお子さん用で
高さを分けて用意できるとベストです。

自分専用のスペースがあることで
安心して目の前の作業に没頭できます。

下のお子さんが上のお子さんの活動を邪魔してしまう場合は
ダイニングテーブルを使ってみてもいいかもしれません。
(その場合には、下のお子さんが隣に来られないように
いすを上のお子さん用1つだけにしてみるのも手です)

机は高い買い物なので
ちゃぶ台や炬燵テーブルなどでもじゅうぶん代用できます。
(いすは買う必要があるかもしれませんが、リサイクルショップやジモティーなどをこまめにのぞいてみるのも手です)


・一人用マット それぞれに1枚ずつ

パーソナルスペースを視覚的にわかりやすくするため。
ニトリなどで売られているお風呂用布マットでもじゅうぶんです。


・(絵本が大好きと言うことなので)本棚

これも6冊を目安に置いてみて下さい。
多すぎると、下のお子さんが引っ張り出してビリビリするだけの道具になってしまうかもしれません。

また、3歳以下のお子さんは何でも無意識に吸収して
それが世界だと認識してしまうので
下のお子さんが3歳を過ぎるまでは
できるだけ現実に即した内容の絵本を置いてあげましょう。
(3歳過ぎる頃から、現実とファンタジーの区別がつくようになってきます)


次回は寝室と着替えの場所について。






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Q. おうちの環境の整え方 2.トイレ

前回の続きです。

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PCの調子が悪いので、場所毎に記事を書きますね。細切れですみません。


★トイレ

〈危険回避(引き算)〉

トイレの蓋は閉めておく。
(開けておくと、1歳台の子がトイレの水で遊ぶ可能性があるため)
親御さんの目が届かないときは
トイレのドアも閉めておく。


トイレ掃除用洗剤やブラシなど
不衛生なもの・危ないものは
できるだけ届かないところへ。
(お子さんがトイレ掃除をしている場合は
 この限りではありません。
 その代わり、重曹クエン酸など、
 万が一触ったり口に入ってしまったりしても
 比較的安全な洗剤を使用する方がベターです)



トイレットペーパーはロール状のままだと
1歳の子どもが引き出して遊ぶ可能性大なので
(そしてそれを怒ってしまう可能性も大なので)
その時期が過ぎるまではしまっておき、

ちょっと面倒ですが
ミシン目で切り離したペーパーを折りたたんで
数枚ケースに入れて置いておく、というやり方もあります。

(絶対これがいいというわけではなく、一つの方法です)



〈必要なもの(足し算)〉

・踏み台

・子ども用便座


特に上のお子さんが大人用トイレで用を足すために必要かと思われます。
下の子もマネして座るかもしれません。それはそれで下のお子さんのトイレラーニングになるのでむしろOK!


・おまる

下のお子さんのトイレラーニング用に。

子どもが腰掛けやすく、
足がしっかり地面につくものなら何でもOK!


・トイレの外に…オムツ、ズボンなどの着替え+子ども用椅子


モンテッソーリの発想は
「できそうなことはどんどん子どもに任せる」

です。

トイレの前にズボンやオムツを脱ぐことも、
小さなイスと、
着替えを数枚、ケースや棚に置いておいてあげると
自分でできるように援助できます。

ちなみに、モンテッソーリの考え方では
歩けるようになって
両手が自由に使えるようになったら
自分で着脱をするための身体の条件は整っている

という子どもの見方をするので
1歳だからまだ早い、ということはありません。

むしろ子どもを見ていると
着替えなどの自分のことをいちばんやりたがるのは
1歳代です。
(もしそうでなければ、その前に大人が手伝いすぎていて
 子どものやる気の芽を摘んでしまった可能性大です)


次回はリビングです。

(こんなかわいい↓トイレ型おまるを見つけましたので参考までにご紹介★)
 あと前に紹介した椅子とトイレ用踏み台も併せて)




Q. おうちの環境の整え方 1.洗面所

【ご質問】
今、3才9ヶ月と1歳1ヶ月の男の子たちのママをしております。春までには仕事復帰予定です。

リビング、台所、洗面所、トイレの
基本的な環境の整えかたとして
何がどうあるといいと思われているか
教えてくださいませんか。

例えば、
机と椅子と、その側に円形の小さいマット、大きな本棚など、
押さえるべきポイントや
具体的イメージを教えて頂けますと嬉しいです。

環境を整えようと思っているのですが、
家全体での整えかたの参考になるものが見つからず迷走しております。



【回答】

久々のご質問、ありがとうございます^^

と同時に、
難問キター(汗) 
と感じたのが正直なところです。


どこが難しいかと言いますと、

やりたいこと・やりたくないことがはっきりしてくる意識的吸収期の3歳以上のお子さん
それを何でもマネしたい無意識的吸収期の3歳未満のお子さん
という、異なる発達段階のお子さんたちが同じ空間にいる

という点です。



兄弟のいるおうちの環境設定は少し難しいのです^^;


ただ、おふたりとも
人生の中で6歳までしか見られない
「吸収する時期」「敏感期」
がある特有の時期

という点では一致していますので
そこをうまく利用して、
自立心を育みつつ、
平和に共存できる環境を探っていきたいと思います。


まず、家庭環境の話をする上で
どの場所、どのご家庭、どのお子さんにとっても
共通することを先にお伝えしておきますと、



1. 子どもにとっての危険を回避!安全対策は万全に
2. その中で子どもが自由に動ける


ことが大切になってきます。


1の安全対策は言わずもがなですが、
おうちの環境というのは
元々は私たち大人が使いやすいように設計されているので
子ども目線で危ない、さわられたくないものを取り除く
危ないものが置いてある場所をロックする・隠す
などの引き算的な対策が必要になってきます。


もともと子どものために設計された保育園や子どものいえと異なり
おうちで子どもの環境を整えるためには
この引き算が優先されます。

何を当たり前のことを…と思われるかもしれませんが
実はとても大切なんです。


安全が確保された環境の中でしか
子どもの最大限の自由は保障されないから。


子どもが最大限に自由に動く中で
やりたい動きを繰り返し、獲得して
自分で自分のことをしたり
それが人の役に立つことにつながったり
というのが子どもの自立の道筋です。


そのために、何が必要かを考えていきます。
ここで初めて「足し算」の発想が出てきます。


これらのことをふまえた上で
場所ごとに見ていきます。


★洗面所

〈危険回避(引き算)〉

洗剤類、かみそり、化粧品など、
子どもが触ったり口に入れたりしたら危ないものは
手に届かないところに。
または収納場所をロックする。

電動シェーバーや歯ブラシのコードも、
子どもが引っ張る可能性があるので手の届かないところへ。
プラグも使用しないときはカバーしておく。
(特に1歳代のお子さんは、穴に物を詰める習性があります)



〈必要なもの(足し算)〉

・踏み台(スツール)

子どもが自分で手や顔を洗うためには
子どもの手が届くことが最重要。

安定して倒れないスツールを常設しておけば
子どもが「手を洗いたい」「顔を洗いたい」と思ったときにいつでも
自分ですることができます。

このスツール↓だと
子どもが大きくなってからも、インテリアとして活用できそうなのでオススメ★


取り急ぎ今回はここまで。 続きます!

【お返事】4歳半 急に不安定になり荒れています

油断するとすぐ空くこのブログですが(苦笑)
以前お悩みをご相談いただき、
その回答後の経過をコメントでご報告頂きましたので
匿名でシェアさせて頂きます。


********************


タイトルの件でお世話になりました者です。
大変遅くなりましたが、お礼とご報告を兼ねてコメントさせて頂きます。
簡潔に、と思ったのですがなかなかまとまらず、長文お許しください。


まず春休み中は、家庭でできることとしてアドバイス頂いた、

・甘えを受け入れること
・「あなたはそのままでいいんだよ。
  何ができてもできなくても丸ごと大好き」と伝えること

この二点を特に意識して接し、
「嫌だったことでも、どんなことでもお話していいよ」
と息子に伝えました。


すると 〝ママはどんな自分でも受け入れてくれる存在〟だと思えたのか?
最初は「本当に何でもお話していいの?悲しかったことでも?」
と何度も私に確認し、
数十分かかってやっと話し始めるという感じでしたが、
ぽつりぽつりと本音を話してくれるようになりました。


「〇〇くんのお道具、間違えて使っちゃった」
といった自分の失敗から
「〇〇ちゃんが、真似しないでよ!って怒ったの。
 真似ってしちゃいけないの?」
「〇〇くんに〝アイツ〟って言われて嫌だった」
「〇〇ちゃんに叩かれた」
といったお友達に言われて/されて傷ついたこと。


その殆どが数ヶ月も前のことで、時には泣き出すこともありました。
よくお話してくれる子ではあったのですが、
これまで息子にとって私は、
良いことは話せても、
悪いことは話せない母親だったんだなと気づき、
ひどく反省しました。


それと同時に、息子の口から出てくるのは全て幼稚園での出来事。
嫌がっているのはこどものいえのはずなのに?


この辺りから、本当の原因は幼稚園にあるのかもと思い始めました。


私が
「どうして幼稚園はいいのに、こどものいえは行きたくないんだろう」
と呟いた際、
「ママがこどものいえとか習い事は辞められるけど、幼稚園は辞められないって言ったから」
との返答が!


私自身忘れていたのですが、
たしかにその言葉を言った記憶が。
おそらく、こどものいえに行きたくないと言い始める前に
幼稚園に行きたくないという発言があったのだったと思います。
もちろん、こどものいえでの集団活動をつまらなそうにしていたことも事実ではあるのですが。


そして、新学期に入り
「幼稚園やめたい」「年中さんになるのが嫌」
と毎朝号泣。
春休みの後半には落ち着いてきていたかんしゃくも
再び酷くなり(特に日曜の夕方)、
明らかに原因は幼稚園にある様子。


どうやら、年少さんのときの担任の先生
(息子はこの先生を慕っています)が
「年中さんになったら、給食残すのは許されないよー!」
とおっしゃったらしく
年中さん=
給食を全部食べなければ許されない ・怖い先生に変わる
と想像し、元々給食の時間が好きではなかった息子は
強い不安を抱えてしまったのかな、
というところです。


また
「大きくなりたくない」
「お兄さんになりたくない」
と泣くこともあったので、理由を尋ねると
「大きくなったら難しいことをやらなきゃいけないから」
とも言っていました。


息子の通う幼稚園は園舎が二つに分かれており、
年中さんから大きい園舎に移るので、
毎日を過ごす場所が変わることへの不安もあったようです。


現在進級から2ヶ月弱が経ち、
単発的に「幼稚園行きたくない」という日があったり、
(例えば今日はリレーをやるから嫌だ、などという明確な理由があって)
帰ってきたら不機嫌ということもありますが、
だいぶ落ち着いており、ほぼ嫌がらずに登園しています。


実際に年中さんになってみたら、
給食を残すことが許されないなんてことも、
担任の先生が怖いなんてこともなく、
息子の想像していたようなことは起こらず
「〇〇先生嘘ついたね」なんて言っていました。


ご指摘いただいた〝環境が合っていない〟
ということは確かにあると思います。

ただ、 年少さんでは何でも早いもの順だったのが、
年中さんになってからは背の順に並ぶ機会もでてきたり
悲しかったことや嫌だった出来事も
家庭で話してくれるようになったことで、
話し終えたらすっきりとした表情をしていることも多くなり、
うまく発散できるようになってきたのかなぁ、とも感じます。

これは私たち親子にとって、本当に大きな変化であり、
今後の親子関係においても要になると思うので、
モンテッソーリloverさんには感謝してもしきれません。
本当にありがとうございました。

まだ気にかけて見ていく必要はありそうですが、
「最終手段として転園してもいい」
その言葉で心が軽くなりました。


こどものいえに関してですが、
あれからお教室での様子を見させて頂いたり、
先生と積極的に息子の情報を交換したり。
それでもクラスを変更して一ヶ月ほどは
「行きたくない」「ママといたい」
と嫌がっていたので
(しかし、おしごとをしている様子を見ると楽しそう)
もう退会するしかないなぁ、
と思っていた矢先

先生から
「さっきうんちに行きたいと言ってトイレに行きましたよ〜」
と報告が。
(幼稚園では恥ずかしいから、と行きたくても我慢して帰ってきます)


集団活動をしていた頃は
先生に聞かれたことに対してだけ、
蚊の鳴くような声で答えるのが精一杯だったのに、
いつのまにか家族と話す時のようなはっきりとした声で
先生と会話していることにも気づき、
先生を信頼し始めているのかな、と感じました。


モンテッソーリloverさんは同じモンテッソーリ教師として
思うところはおありだろうとは思うのですが、
生徒の保護者である私としては
息子が本来のモンテッソーリの活動ができるようになったということで、
継続するという選択をしました。


現在は通い始めた頃のように生き生きとした表情でおしごとに興じ、
お迎えに行っても帰るのを渋るほどです!


余談ですが、今回の件で
ただ教具を用意するだけでは意味がないことを実感し、
モンテッソーリ教育の奥深さに
益々モンテッソーリ教育を知りたい!という気持ちになりました。

最後になりましたが、
私の不安な気持ちに寄り添って頂き、
またお忙しい中時間を割いて真剣に回答してくださり、
本当にありがとうございました。
これからもブログ楽しみにしています。


*********************


ずっと気にかかっていたので
お子さんの今のご様子をうかがうことができて
まずは安心しています。


と同時に、自分の回答の至らなさに気づき
改めて反省もしております。

直接見たもの、体験したことではないことに対して
甚く否定的なお答えをしてしまったなぁと。
そして「環境が合わないなら変えてしまえばいい」
などと、かなり無責任なこと言ってるなぁと
改めて感じました。
親ってそういうものではないですよね。。。


ご相談者様が私の拙い回答から
ポジティブなヒントを引き出して
お子さんときちんと向き合い、
良好な関係を築こうとしたことが
今の改善された状況に繋がっているのだと思います。
ご相談者様が私よりも圧倒的に大人で
本当に良かったです…苦笑


ご相談者様のお子さんは、きっと優しいのだと思います。
いいことはお母様に話せても
傷ついたことや悲しいこと、怒ったことは
お母さまも同じ気持ちにさせてしまうのではないかと感じて
幼いお子さんなりに、話せなかったのではないかなと、
そう思います。
そういう子どもが園にも数人、お顔が浮かびます。


子どもが安心して何でも話せる環境づくりが
道具や家具などの物の環境を用意することよりも
最優先で大切な事なんだなぁと
改めて気づかされました。
ありがとうございました。


あんまり更新されないにも関わらず
ブログを楽しみにしていて下さり、ありがとうございます。

日々いろんな思いはあるものの、
(最近保育や子育て関係のニュースが多かったので特に)
その思いを整理する時間や語彙が足りない今日この頃ですが
できる範囲で細々と更新していきますね。
これからもどうぞ、よろしくお願い致します。

1歳2ヶ月頃から出てくる子育てのお悩み①子どもがテーブルにのぼります

以前にお返事を書いた方(とそのお子さん)のその後が気になっております。
皆さま、新年度いかがお過ごしでしょうか。

私の方は、
職場の親子モンテッソーリクラスも
夕方の保育も
子どもたちやその親御さんたち、
先生方と楽しく過ごさせて頂いております。


今回は、親子クラスでよく頂く質問を
こちらでもご紹介致します。
(なぜならブログの方にご質問が来ないからw 待ってまーす!www)

親子クラスは1歳半頃までのお子さんとその親御さんを対象としているので
その頃の育児の中で抱く疑問やモヤモヤの
最大公約数 みたいな感じです。



【ご質問】1歳4ヶ月 男の子

家の中で、テーブルやキッチンカウンター(!)にのぼるようになりました。

最初は「だめよ」と言っておろしていたのですが
あまりにも頻繁にのぼるので
私も注意し疲れてしまって、

最近はテーブルの真ん中にいるときは
(落ちないからいいか…)
と放置気味です。
それでもいいのでしょうか。
本当はどういう対応をしたらよいのでしょうか。



【回答】
どんなに小さなお子さんにも
「していいこと、いけないこと、その理由」
を伝えてあげて下さい。

プラス、
「したい動きを存分にできる環境」を
別で用意してあげましょう。



言葉がまだつたない、小さな子どもでも
大人の態度や接し方から、様々なことを吸収し、学んでいます。


ちょっと耳が痛い話になってしまうかもしれませんが、
テーブルにのっているときに
大人が何も言わない、放置しているというのは

「テーブルに乗ってもいいんだよ」
という無言のメッセージを
子どもに送っていることと同じです。

無意識に吸収する時期の子どもはなおさら
そのメッセージをもそのまま受け取り、自己構築の材料にします。


そして、同じ行動をしているのに
言われる時と、言われないときがある
というのは
子どもの判断力を混乱させます。

そして
なんでダメなのか、
これをしたらどうなるのか
ということを自分で考え、
判断するということが難しくなります。


「テーブルには登らない」
という、人間としてのルールを
一貫して伝え続けてあげるのが
大人の役割の1つ
です。


子どもが小さいから、まだ分からないから
ではなく、
まだ分からないからこそ

「テーブルはご飯を食べるところよ、登らないよ」
「危ないから登らないよ
 あなたが痛い思いをするんだよ
 それは私もいやだよ」

ということを、愛情をもって繰り返し伝え続けてあげて下さい。


で、親御さんが注意し疲れてしまう
(そしてあきらめてしまう)という
現実的な問題点への対処法ですが


この場合でしたら、
「登る」動きが思いっきりできる環境を
テーブルやキッチンカウンターではない
登ってもいいところで
設けてあげて下さい。

一戸建てのおうちでしたら階段、
アパートやマンションでしたら共用階段
もしくは公園の小さなすべり台の階段など

登るという全身運動が
心ゆくまで楽しめるところに
連れて行ってあげましょう。



子どもがいくら言っても同じ行動をする理由の1つは
「それが今、発達が求めている課題だから」
です。


吸収する時期&運動の敏感期の働きのコンボで

「今、身につけたい動き」を何度も繰り返す
(ことによって、思い通りに動く身体を作る)

のが、主に6歳までの子どもの特徴(目的)です。


今の職場でも
お昼寝明けの元気な子どもたちが
そのパワーをありあまらせて
お部屋中を走りまくったり
机や棚によじ登ったり
ということが、たびたび起こります。--;


そのときの最善の解決策は
「お外に出て、思い切り身体を動かす」
です。
昨日がまさにこれでした(苦笑)


雨でお外に行けない日は
棚や机を寄せて、お部屋を広くして
音楽をかけて踊ったり、
体操をしたりして
とにかく運動のパワーを発散させます。


思い通りに動けるようになりたいから、動く
のがこの時期の子どもたちだからです。


止めても無駄ということは
理論的にも経験的にも重々承知しています。
「座って遊びなさい!」
なんて、むなしいセリフも全く響きません…笑


話が逸れましたが、
登りたい子どもには、登らせてあげるのが最善策です。

ただし、テーブルやキッチンカウンターではなく
登ってもいい階段で、です。


その間、目を離すことはできないので
大人も付き合う必要はありますが
1歳4ヶ月のお子さんだったら
ピッタリ後ろにくっついていなくても
一番下で見守り、
万が一バランスを崩して転がってきたら
途中でサッと受け止める
くらいの気持ちで大丈夫だと思います。
(または最初から階段の下の方に座って待機しているか)

もしくは、
いきなり階段が怖ければ
外にある2,3段の段差から
始めてみるのも手です。


今の子どもたちは特に
自由に動いて、試行錯誤する」体験が
私たち大人が子どもの頃よりも
減っているように感じます。

子どもは、実際に動いて体験したことから
多くのことを学びます。

登る動きひとつをとっても
子どもはたくさんのことを試しています。

手はどこをつかんだらいいのか
足はどういう風にあげたらいいのか
目はどこを見ていればいいのか
降りるときは前向き?後ろ向き?
どういう動きをしたときにバランスを崩したのか

などなど
たくさんのことを瞬時に感じ取り、考え、判断して
体験したことからまた次の判断が生まれます。

身体(運動)と脳(知性)と心(意志)
をつなぎ合わせて統合していく
という大切なことを
動く中で行っています。


ですので、止めても止めても繰り返す動きは
今、子どもが身につけようとしている動きなのだと理解して
その動きができる限り可能な状況を作ってあげて下さい。

自由に動ける環境+一貫した制限
を与えることで
子どもは生まれ持った自然な発達の道筋に沿って
まっすぐ育つ
ことができます。


親御さんが辛くならない範囲で(これも大事!)
他の大人の方とも協力して
・したい動きができる環境
・したくてもしない制限
を合わせて与えてあげて下さい。

回答後の経過報告

以前お答えしたことへのお返事を頂いておりますので
シェアさせて頂きます。
ありがとうございます。

(質問と回答はこちら↓)
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【回答に対するお返事】

以前、トイレットラーニングと着替え練習の件で
ご相談したものです。
その節はありがとうございました。

その後、参考にして部屋の環境を変え、
あーでもない、こーすると良いのか?等
ひと月頑張ってましたが、
娘の「オシッコ出たー」の声とお漏らしが続きました。

もうそれこそ、
お漏らし当たり前みたいな雰囲気の中で
ひと月経って突然
「オシッコ出そう…」
に変わり、

え?え?と疑心暗鬼でトイレに連れて行くと、
オシッコがでました。
トイレで。


それ以降、たまに遊びに集中してしまい
お漏らしもありますが、
ほぼ全て、トイレでできるように成長してました。

こどもってすごいなー
成長が早いなー
と思いつつ
しかし、もう一つのテーマ、
自分でパンツとズボンを脱いだり履いたり、
はまだまだです。

でも、わたし自身、
このオシッコトイレ経験で、かなり自信がつき、
この子ならいつかできる!と思えるようになりました。
ありがとうございました。

ただ、それ以降、
家に帰ると自分で下半身裸になって過ごすようになってしまいました…。
多分、すぐオシッコいけるようにしているからだと思います。
これからもがんばります。

それから最後に。
保育園はとりあえず3歳まで待つことに決めました。
というのも小さい町で、保育園が三件くらいしかなく、
三歳になるまで待って町外の幼稚園も視野に入れて検討することにいたしました。

いつもブログ、本当に良い勉強になります。
お仕事お忙しいとは思いますが、楽しみにしております。

(お返事終わり)



こちらこそありがとうございます。

こうやってお返事いただけると
ブログを書く励みになります。


「この子ならいつかできる!」
という前向きな思いでお子さんに接するのと、
「いつになったらできるんだろう…」
という後ろ向きな思いで接するのとでは
大人の態度に雲泥の差が出ますので
そこは本当に、お子さんのためにも親御さんにとっても
よかったなぁと思っています。


そして、お母様が、
1ヶ月結果が出なくても諦めないでいて下さったことが
これまた素敵です。


ただ、着替えの説明は、
文字だけだと読んでもよく分からないですよね…
と改めて思いました。
それこそ「して見せ」られたら一目瞭然なんですが。
はがゆい。。。


ちなみに、
「下半身裸で過ごすようになった」
とのことですが、

風邪をひきませんように
と思いつつ、

0〜2歳児はズボンをはかず、
パンツのみで過ごす園があるのを思い出しました。


(全てのモンテッソーリ園ではないですが)
現場でも実践されていることを
おうちで自然にたどり着いて、実践している
(そして親御さんもそこにとやかく言わず見守っている)
んだなぁ、すごいなぁ
と思いました。



経過をご報告下さり、
シェアして頂いてありがとうございます。